今回は、「自己資金ゼロって言ったじゃん」という話です。
大手ハウスメーカーで注文住宅を購入する際、標準で付いてくる設備が多いことに驚かされるかと思います。システムキッチンや照明、ユニットバスにトイレまで。
入居までに準備が必要なのは、カーテンとカーテンレールくらいですよ
などと営業マンのセリフを真に受けて安心していたら、後々こんなものが必要なんだと知り、慌てることになるかもしれません。
契約を取りたいので、都合の悪いことはこちらから聞かない限りはまず教えてくれません。
特に最近は頭金ゼロ、つまり「自己資金0円でもいけますよ」という住宅会社も多く、それならばと思っている方は、後悔しないためにも最後までお付き合いください。
例えば、テレビはあるのにテレビが映らない新居生活なんて失敗は、みなさんにして欲しくないのです。
「自己資金ゼロって言ったじゃん。」と何度も心の中で叫んだ私の、失敗談を交えつつ紹介してまいります。
ハウスメーカーで標準で付いてくる設備の一例
まずは、多くのハウスメーカーで標準で付いてくる設備の一例を紹介します。
- 照明(各居室)
- システムキッチン
- トイレ
- 洗面化粧台
- システムバス(ユニットバス)
- 給湯器
- インターフォン
などです。
いずれもハウスメーカーが定めたもの、あるいは数種類から選択できます。ハウスメーカーによっては自分好みの設備への変更も可能(施主支給)です。
例えば「トイレは好みのメーカーがあるのでこちらに変更したい」ということはできますが、その場合は別料金(オプション)となります。かなり割高になるケースもありますので注意です。
また「各階にトイレが標準で付く」という場合に、トイレは掃除が大変だから1階だけでいいと2階トイレの権利を放棄しても、基本的に値段が安くなることはありません。トイレ1つ分ハウスメーカーが得しているはずなのですが…。
とはいえ、これだけの設備が最初から付いてくるなら、確かにそのまま生活できそうに感じます。「自己資金ゼロ」だけど契約してしまおうという気持ちもわからなくはありません。
自己資金ゼロでも必要なお金の例
しかし実際にはマイホーム建築には様々な経費がかかってきます。
自己資金ゼロでいけるとは、さまざまな経費を住宅ローンの枠内に入れているだけです。
つまり、住宅ローンを実際に借り入れし決済・引き渡しとなった最後の最後の時点での話であり、それまでにポイントごとにかかってくる必要な経費は、とりあえず自分の財布から出さなくてはなりません。
しかも「このとりあえず出すお金」がちょこちょこと必要になります。
例えば、
- 手付金
- 契約印紙代(工事請負契約・金銭消費貸借契約)
- 地鎮祭や上棟式
- 引越し費用
などです。
地鎮祭や上棟式は行わないという選択肢もありますが、引越し費用まで丁寧に注意喚起してくれる営業さんはいません。
それどころか、大きなお金が動く契約には印紙代が必要なのです。ある日突然、営業マンから
来週、金消契約なので10万円分と1万円分の収入印紙を持ってきてください。
と言い放たれます。
いやいや、自己資金ゼロって言ったじゃん。
もっと驚いたのは、
土地の手付金が50万円ですね。来週契約の際にお持ちください。つなぎ融資が実行されれば返ってきますので、とりあえず
と言い放たれます。
「とりあえず」じゃなくて、自己資金ゼロって言ったじゃん。
私たちの場合は、自己資金ゼロでお願いしたものの「念のため何かのための貯蓄」をしていたので準備できましたが、そうでない方もいるかと思います。
急に手付金50万円?印紙代2万円だって急に言われたら驚くでしょう。
ハウスメーカーの営業さんは毎日のことで金銭感覚がマヒしている方が多いので、こういったことを急にあたりまえのように言ってきます(プロとしてどうなんだ)ので覚悟してください。
私はお金を準備しつつ、心の中で営業をビンタしていました。
自己資金ゼロでも自分たちで準備する設備
マイホーム購入計画も進み、間取りを決めたりインテリアコーディネートの段階まで進むと、また予想もしていないお金がかかってきます。
おそらく多くのハウスメーカーで別料金になるだろう設備を紹介します。
- カーテン
- エアコン
- 靴箱
- TVアンテナ
- 駐車場コンクリート
まさに盲点といいますか、賃貸の時に当たり前のように使用していた靴箱やエアコン、TV視聴環境は、新居では自分たちで準備をしなくてはなりません。
多くの場合で賃貸の時より居室数が増えるでしょうから、必要なエアコンの数も増えるはずです。
新築戸建に引越しの際はテレビに注意
とくに驚いたのがTVです。
引越しの1ヶ月前、インターネットの引越し申込みに家電量販店へ行くと、
「ところでTVはどうやって観られますか?」と聞かれました。
「TVは購入予定なのでそれで観ます。」と答え、
「受信方法はお決まりですか?アンテナを購入するか、ケーブルテレビを申込むか、もしくはインターネットの光でTVオプションをつけますか?」と問われ、
「え?テレビってアンテナ線に普通に繋げば観れるんじゃないんですか?」と驚き、
「月額を払ってどれかを申し込まないと見れません。もしくは数万円でアンテナを買って設置するしかありません。」と言われ撃沈しました。
まさかと思い、ハウスメーカーの営業に電話で確認すると
そうですね、アンテナ買うか、別料金のサービス申し込まないとテレビは観れないですよ。
の一言。
テレビ無しの新生活か、数万円の出費か。
あのさ、自己資金ゼロって言ったじゃん。
インターネット担当の方に聞くと、新築へ引っ越す方の「あるある」なんだそうです。
こういうことって、ハウスメーカーの営業さんは教えてくれてもいいんじゃないでしょうか?
- テレビアンテナを買う場合は本体数万円+数年で経年劣化なので買い替えが必要
- 光で申し込む場合は月額およそ700円
結局私はインターネットの引っ越しと同時に、光テレビを申し込みました。
基本的には【ドコモ光】 やSoftBank 光 など「スマホと同じ会社」にまとめるのがおすすめです。
【KDDIのauひかり】auスマホユーザーならさらにおトク!
カーテンが盲点で、しかも意外に高い
カラーコーディネーターさんとの打ち合わせの最後に
カーテンはどうしますか?
と聞かれ「はっ」とする。
そいうえば、忘れてた。カーテンなきゃ恥ずかしくて暮らせない。
「一緒にカーテンもお願いできるんですか?」と問うと、「はい。」とのことで依頼をすることに。
「ちなみにいくらくらいになるんでしょうか?」と問うと、
見積もりを出してみないと具体的にはわかりませんが、おそらくこの窓の数ですと全部合わせて…、これに紹介の場合値引きがはいりますので…、概算で30万円くらいですね。
と言い放たれます。
だから、自己資金ゼロだって言ったじゃん(涙)
ちょっと考えさせてくださいと申し出て、慌てて「マイホーム カーテン いくら」でgoogle検索をすると「だいたい30万円くらい」とヒット。
まじか…。
しかし私は諦めずに「お値段以上、ニトリ」様のサイトを検索。
「高さ110センチ×100センチ(2枚セット)遮光1級・遮熱・防炎・形状記憶・洗濯OK」で、
- カーテンレール 999円
- カーテン 4490円
- レース 1790円
- セット合計 7279円
という宝物を発見しました。
結果、全居室分を揃えても5万円以下に抑えることに成功しました。
ハウスメーカー提携のところは、オーダーカーテンであることが多いようで、このように既成サイズでいいならこんなにお得なんです。
→ニトリの遮像ミーラーレースカーテンの性能が良すぎてむしろ後悔した話
駐車場のコンクリートが高い
マイホーム計画も大詰めとなったころに、自己資金ゼロの人々を襲うのが「外構」つまりエクステリアです。
え?まだお金かかるの?
そうなんです。家の周り「土むき出しのまま」ってわけにはいかないですよね?
人工芝なら20万円、砂利なら10万円、ウッドデッキならさらに金額がまします。さらに門柱を建てるなら15万円など、これまたどんどん予想外の別料金がかかります。
そして私が一番驚いたのは、駐車場のコンクリート。
1台分で30万円、2台分なので60万円ですね。
と言い放たれます。
いやだから、自己資金ゼロだっていったじゃん…。
もちろんやらないという選択肢もありますが、ご近所さんがみんなコンクリートなのに、我が家だけ「土」はありえない。景観を損ねる。
ということでやむなく依頼をすることに。
自己資金ゼロで住宅ローンを組む際は計画的に
ということで、私の失敗談を交えつつ自己資金ゼロの危険性を紹介してまいりました。営業マンに「自己資金ゼロでも」とそそのかされて、マジで自己資金ゼロで挑むと大失敗をします。
もちろん自己資金ゼロに嘘はないのですが、「とりあえず必要になるお金」と「引越し代」の事と、「住宅ローンを組む際はゆとりをもった金額設定」にしておかないといけません。
どうしてもとりあえず必要になるのは「印紙代」や「手付金」の部分です。
- 家具
- 家電
- コンクリート
- カーテン
などに関しては、あらかじめ住宅ローンの借入額の設定に入れておけば良いのですが、その借り入れ予定枠を超えた場合は自己資金を覚悟しなくてはなりません。
いくら「自己資金ゼロ」でと言われても、今回紹介したようなことや、その後の生活も考え、貯蓄は100万円以上は確保しておくべきです。
マイホーム購入の資金計画がちょっと不安だという方は「タウンライフ」をおすすめします。
こちらのサイトは、あなたの「好きなハウスメーカー」と「マイホームへの希望」を入力するだけで「全部でいくら(総建築費用)」を計算してくれるので、マイホームの資金計算に不安がある方におすすめです。ハウスメーカーを比較するのにも便利です。
もちろん無料ですので、気軽に活用してみてください↓
それでは。
コメント