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【断熱材の種類・特徴】コスパか、断熱性能か、両方か…

マイホーム購入計画において、追加料金を払ってでも検討すべきという専門家もいるほど重要なポイント、それが「断熱材」です。

ということで今回は、断熱材の種類と特徴について紹介してまいります。

建売住宅やマンション購入を考えている方は物件の比較材料に、注文住宅でマイホーム建築を検討されている方は、オプションの検討材料にお役立てください。

断熱材の役割

断熱材の主な役割は、室温を外気温に影響されにくくすることです。

単純に「暑い」「寒い」が苦手な方にはもちろん、日々の冷暖房費のコスパにもダイレクトに影響してきます。これから長く住むマイホームですから、イニシャルコストとランニングコストを視野に検討しましょう。

さらに、家の中の温度差を軽減することはヒートショックなど健康面の対策にもなります。

断熱材の工法

断熱材は、壁はもちろん、床や天井にも設置し家全体を包むようにします。

この包み方にも種類があり、同じ断熱材を使う場合でも工法によって効果が変わります。

工法は大きく2つ、

  • 充填断熱
  • 外張り断熱

です。

充填断熱

充填断熱は、多くの住宅会社で採用されている工法です。柱と柱の間に断熱材を設置します。厚みを持たせて設置することができる上に、設置しやすいのでコスパもいいのが特徴です。

充填断熱

写真のように柱と柱の間に小分け包装された断熱材(主にグラスウール)をホチキスのようなもので止めていく方法が一般的です。

また、断熱性能の肝となる気密性ですが、これは施工レベル(職人さんのレベル)によってばらつきがでます。もちろん腕の良い職人さんにお願いしたいですが、そのレベルを施工前に知ることはできません。言い方は悪いですが掛けです。

とはいえ、一生モノのマイホームですから、限りなくミスを無くしたいと思うのであれば「現場吹付け発泡ウレタンフォーム」を採用している会社に依頼しましょう。グラスウールに比べ断熱性能・気密性能自体にはそこまで差はありませんが、比較的施工が簡単なので、下手くそな職人でも一定レベルの施工が可能です。

コンセントまわりなど複雑な形状の場合、グラスウールなどはパッケージのカットが必要で、その場合はパッケージの補修、さらには気密テープ施工が必要になりますが、そこまでやる会社、職人は多いとは言えません。その点においても、吹付け発泡の断熱材は安心感が高いです。

また、壁の間を上手に断熱できても、柱そのものは外気と触れ合うため「素材」によっては外気の影響を受けるので注意が必要です。では「素材」とは何か、それが木造と鉄骨造、鉄筋コンクリート造の違いということになります。

熱伝導率で言えば「木造」が優秀で、これが木造のハウスメーカーが断熱性能に自信を持つポイントです。

では「鉄骨造」は「木造」どう戦うのかというと、鉄骨そのものを外気に触れされない「外断熱」「外張り断熱」を採用します。こうすることで、「木造」は外気に触れても影響を受けにくい、「鉄骨造」は鉄骨そのものを外気に触れさせない工夫をすることでそれぞれの強みを出しています。

外断熱・外張り断熱

外断熱・外張り断熱を採用している場合「外張り断熱の家」と広告に大きく記載するハウスメーカーがあるように、コストはかかりますが高い断熱効果に期待できる工法です。柱も梁もすっぽりと外側を覆うように断熱材を設置します。

建材の種類にかかわらず断熱効果を望めますが、家全体をすっぽりと断熱材で包むわけですから、厚みは充填断熱より大きくなります。すなわち、同じサイズの家を建築する場合、その厚みの分だけ部屋が狭くなるということです。

なお、名称もヘーベルハウスの「外断熱」と積水ハウスやダイワハウスのような「外張り断熱」があることに着目しましょう。

鉄の柱まですっぽり断熱材で包み込んでいることに違いはないのですが、柱周りの断熱材の厚みで差が出ます。

熱伝導率の高い肝心の「柱周り」の断熱材の厚みは性能に大きく影響し、その面でヘーベルハウスの「外断熱」はホームインスペクターのサーモチェックでも高い評価を得ています。

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断熱材の種類

セルローズファイバー

断熱材の種類についても確認していきましょう。

断熱材の種類は大きく分けて、

  • 無機繊維断熱材: グラスウールやロックウールなどがあります。
  • 木質繊維断熱材: 木質繊維を利用した断熱材で、自然素材を好む方に適しています。
  • 発泡プラスチック断熱材: ポリスチレンフォームやポリウレタンフォームなどがあり、高い断熱性を持ちます。

の3つがあります。

さらに細かく分類していくと、

と、こんなにたくさんあります。

一般的なものはグラスウールと呼ばれるもので、やはり多くのハウスメーカーで採用されています。

値段は高くなりますが、断熱性能の高いセルローズファイバーやウレタンフォームも人気ですから、断熱性にこだわる方は検討してみましょう。

断熱材の熱伝導率比較表

以下は、熱伝導率比較表です。

※イメージは、フォーコンセプト公式サイトより

数値が小さいほど断熱性能が良いと思っていただければと思います。

断熱材別熱伝導率比較表
断熱材 熱伝導率(W/mK)
フェノールフォーム 0.020
ポリスチレンフォーム 0.028
ウレタンフォーム 0.024
吹付けウレタンフォーム 0.0346
セルロースファイバー 0.040
ロックウール 0.038
住宅用グラスウール 0.045

 

断熱材の特徴と断熱性を比較

断熱材の特徴と断熱性を比較

断熱材の特徴と断熱性
種類 特徴 断熱性
グラスウール ガラスを高温処理し、繊維上に加工したもので、軽量かつ防音性にも期待できます。無機系で防虫性にも優れます。不燃材で、燃えても有毒ガスを出しません。
ロックウール 材料は天然岩石で、鉱物を溶かし繊維状にして薬品で綿状に加工します。特徴はグラスウールに似ています。
セルローズファイバー 古新聞など天然の木質繊維を利用したもので、断熱性、防音性に優れます。また、木質のため吸放湿作用、調湿作用があります。
羊毛 羊毛を利用した断熱材です。防虫加工を施して利用します。耐熱性、断熱性、調湿性に優れます。有毒ガスを出さず、ホルムアルデヒドなどの有害化学物質も含みません。
押し出し発砲ポリスチレン ポリスチレン樹脂と難燃剤、発泡剤を板状に成形したものです。断熱性、耐候性に優れ吸水・吸湿性熱伝導性が小さいため外張り断熱によく使用されます。

ビーズ法ポリスチレン

(EPS)

ポリスチレン樹脂と原料ビーズを金型に充填して加熱発泡した、いわゆる発泡スチロールです。耐水性があり、軽くて緩衝性の高い断熱材です。
ウレタンフォーム ポリウレタン樹脂の小さな気泡で形成されたものです。優れた断熱性をもち、外張り断熱では多く採用される材質です。難燃剤が含まれていますが燃える性質があり、燃焼時にシアンガスが発生します。
高発砲ポリエチレン ポリエチレン樹脂に発泡剤を混ぜた断熱材です。細かい気泡で耐吸水性が高いのが特徴です。他の石油系断熱材より柔軟性に優れ、壁や柱などに充填しやすいです。

こうして比較してみますと、最も多く採用されているグラスウールの断熱性が弱いかのように見えますが、よほど厳しい気候でないならばグラスウールで十分だという専門家も多数いますのでご安心ください。

グラスウール|日本で最も普及している断熱材

グラスウールは、

ガラス繊維で作られた断熱材です。

日本の住宅で最も広く使用されている断熱材の一つです。

代表的な特徴は、

  • 価格が比較的安い
  • 防火性能が高い
  • 普及率が高い
  • 性能とコストのバランスが良い

という点です。

グラスウールのメリット

コストパフォーマンスが高い

グラスウールは、

高性能な断熱材の中では比較的安価です。

そのため、

標準仕様の住宅から高性能住宅まで幅広く採用されています。

燃えにくい

ガラスを原料としているため、

耐火性にも優れています。

火災時にも燃え広がりにくいという特徴があります。

長期間性能を維持しやすい

正しく施工されれば、

長期間にわたって断熱性能を維持できます。

グラスウールのデメリット

一方で注意点もあります。

最大のポイントは、

施工品質による差が出やすいこと

です。

隙間なく施工されていなかったり、

湿気対策が不十分だったりすると、

本来の性能を発揮できません。

つまり、

「グラスウールだから性能が低い」

ということではなく、

施工精度が非常に重要な断熱材です。

ロックウール|耐火性に優れる断熱材

ロックウールは、

玄武岩などの鉱物を繊維状にした断熱材です。

グラスウールと同じく、

無機繊維系断熱材に分類されます。

ロックウールの特徴

メリットは、

  • 高い防火性能
  • 吸音性能
  • 耐久性

です。

住宅だけではなく、

ビルや工場などでも利用されています。

デメリット

グラスウールと比較すると、

価格はやや高くなる傾向があります。

また、施工には技術が必要です。

吹付ウレタンフォーム|隙間を埋めやすい断熱材

近年人気が高まっているのが、

吹付ウレタンフォームです。

現場で液体状の材料を吹き付け、

発泡させて施工します。

壁の隙間などにも入り込むため、

気密性能を確保しやすいという特徴があります。

吹付ウレタンのメリット

隙間なく施工しやすい

柱や配管周辺など、

細かい部分にも密着します。

そのため、

高気密住宅との相性が良い断熱材です。

施工後の確認がしやすい

施工された状態が目で確認しやすい点もメリットです。

吹付ウレタンのデメリット

劣化リスクがある

発泡ウレタンは、

施工方法や環境によって性能に差が出る場合があります。

また、

経年による収縮などを心配する声もあります。

改修が難しい場合がある

壁内部に密着しているため、

後から配線変更などをする場合に手間がかかることがあります。

フェノールフォーム|高性能住宅で採用される断熱材

フェノールフォームは、

石油由来の素材から作られる高性能な断熱材です。

代表的な製品として、

  • ネオマフォーム

などがあります。

熱を伝えにくい性能が高く、

薄い厚みでも高い断熱効果を発揮できることが特徴です。

フェノールフォームのメリット

断熱性能が非常に高い

フェノールフォームは、

一般的な断熱材と比較して、

高い断熱性能を持っています。

そのため、

限られたスペースで高い断熱性能を確保したい場所に向いています。

経年劣化が少ない

性能低下が比較的少なく、

長期間にわたって性能を維持しやすい特徴があります。

防火性能にも優れる

燃えにくい性質を持つため、

住宅の安全性向上にもつながります。

フェノールフォームのデメリット

一方で、

高性能な分、価格は高くなる傾向があります。

また、柔軟性が少ないため、

施工時には正確な加工が必要です。

セルロースファイバー|自然素材系の断熱材

セルロースファイバーは、

新聞紙などをリサイクルした木質繊維系の断熱材です。

自然素材を使った住宅を好む方から人気があります。

セルロースファイバーのメリット

調湿性能がある

セルロースファイバーは、

木質繊維の特徴により、

湿気を吸放湿する性能があります。

そのため、

壁内部の湿度管理に役立つ可能性があります。

防音性能が高い

密度が高いため、

音を伝えにくい特徴があります。

交通量の多い道路沿いや、

静かな室内環境を求める方に向いています。

隙間なく施工できる

吹き込み施工によって、

細かい部分まで充填できます。

セルロースファイバーのデメリット

価格は一般的な断熱材より高めです。

また、

対応できる施工会社が限られる場合があります。

断熱材のコストを比較

断熱材のコストを比較

次に、断熱材のコストについて確認していきます。

断熱材のコストを考える際には、材料費だけでなく、施工のしやすさも影響してきます。ですから、具体的な金額ではなく三段階評価で比較してまいります。

断熱材の特徴と断熱性
種類 コスト
グラスウール
セルローズファイバー
羊毛
押し出し発砲ポリスチレン
ビーズ法ポリスチレン
ウレタンフォーム
高発砲ポリエチレン

施工性の高さと材料の安さから、グラスウールのコストパフォーマンスが圧倒的に高いです。

一方、断熱性こそ高いですが、セルローズファイバーはグラスウールのおよそ2.5倍とも言われ、一軒家分の断熱材で比較すると数十万円の差が出てきます。しかしながら、ハウスメーカーによっては標準でセルローズファイバーを断熱材に採用するところも出てきています。そんな会社を見つけたら、ちょっとチェックをしてみてもいいかもしれません。

断熱工事の費用例

  • 一戸建て全体の壁断熱: 150㎡の一戸建ての場合、約350万円から500万円が目安です。
  • 天井断熱のリフォーム: 約60平方メートルの場合、天井を解体しない工事で約7万円から20万円が目安です。
  • 解体・断熱充填・復旧工事の総費用: 約265万7,000円。別途、運搬費用がかかります。
  • 床の断熱リフォーム: 約60㎡の床断熱リフォームで、解体から床組み、仕上げ工事まで含めて約80万円から120万円が目安です。

断熱材を組み合わせてコスパと断熱性能の両取り

断熱材を組み合わせてコスパと断熱性能の両取り

ここまで断熱材の種類とコストについて紹介してまいりましたが、1つの断熱材にとらわれず、外壁は「グラスウール」、床は「ポリスチレン」といったように、建物の箇所別に組み合わせることで、断熱性能を維持しつつ、コスト削減を実現することも可能です。

断熱材選びはその後の暮らしに大きく影響しますので慎重にしましょう。

また、前述の通り高い断熱性を標準装備しているハウスメーカーも増えてきました。一方で、まだまだコスト削減のために断熱材すら安いものを採用しているメーカーも多いです。

このように、これからマイホームを検討する方は、ハウスメーカー選びは非常に大事になってきますので、便利な比較サイト「タウンライフ」などを活用して、後悔しないマイホーム計画を立てましょう。

もちろん無料ですので、気軽に活用してみてください。

それでは。

当サイトが、人気ブログランキングの「戸建て部門」でランキング1位になりました!これからも丁寧に分かりやすく情報をお伝えしていきます。

この記事を書いた人

名前:早坂

プロフィール:不動産のプロである現役の宅地建物取引士(令和6年11月26日合格・令和7年5月7日宅地建物取引士資格登録あり)。また

  • マンション管理業協会 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 国家資格ファイナンシャル・プランニング技能士2級
  • ファイナンシャル・プランニング(資産設計提案業務・生保顧客資産相談業務)
  • 日本商工会議所主催 簿記検定2級

など、その他の不動産に関連する国家資格も多数保有するだけでなく、FPや簿記などお金や企業経営、財務分析の知識も活用しながら、わかりやすく、公平かつ正確な情報の提供に努めています。

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