前回は窓について、おもに開閉方向による性能や特長の違いを紹介してまいりました。
そこで今回は、さらに窓の性能と密接な関係を持つ、サッシ・窓ガラスの特長と性能を紹介してまいります。
「自分が家を建てる時にこれを知っていれば、もっと快適なマイホームにできたかもしれない」と悔やんだだけに、これからマイホーム購入やリフォーム計画を検討されている方には是非知っておいていただきたく思います。
家屋における窓の性能と重要性

さて、なぜ私が窓についてここまで深掘りするのかと言いますと、一般的な住宅において、なんと建物の表面積の20〜30%を窓が占めているからなんです。
ですからいくら断熱材にコストをかけても、窓ガラスの熱貫流率が大きければ断熱効果はどんどん損なわれていってしまいます。
とくに日本は、春夏秋冬「四季」があり、高温多湿な地域です。窓の性能は年中快適な暮らしを実現するために必要不可欠なのです。
私のように「窓?別にこだわりはないです。」などと担当者に適当にお任せしてしまうのは注意です。
窓の性能を知り上手に組み合わせることで、通気性、気密性、断熱性、遮音性などを高めることができますので、綿密な打ち合わせをしましょう。
窓ガラスの種類と特長

それでは早速、窓ガラスの種類と特長について確認していきましょう。
まず、窓ガラスの種類には、
- 型板ガラス
- 耐熱ガラス
- 複層ガラス
- 防犯ガラス
- Low-Eガラス
さらには、
- ペアガラス
- トリプルガラス
といった種類があります。
それぞれの特長を簡単に紹介します。
型板ガラス

型板ガラスは、あまり耳慣れないかもしれませんが、家屋の窓では非常によく使われるガラスです。
一般的な窓ガラスは透明で向こう側が透けて見えますが、型板ガラスはガラスの片面に模様をつけ、不透明にしたのものです。
こうすることで、採光をしつつ視線を遮る効果がありますので、トイレやお風呂などで使われます。
また、透明のガラスよりも汚れが目立ちにくいため、高所で掃除のしにくい場所や、景色を楽しむ目的ではないはめ殺し窓などでも採用されます。
単純に「型ガラス」とも呼ばれます。
耐熱ガラス
耐熱ガラスは、温度変化に強いガラスです。
一番よく使われるのは高温になりやすいキッチン、コンロの周囲です。
複層ガラス

複層ガラスは、ガラスを2重、3重と複層に重ねた窓です。
ガラスとガラスの間、層になった部分は真空にしたり、熱伝導に強い乾燥空気やアルゴンガス、クリプトンガスを充填することでより断熱効果を高めることができます。
複層になっている分だけ、通常の窓ガラスよりも破りにくく、多少防犯性能も上がります。また、遮音性能も高くなります。
防犯ガラス

防犯ガラスは、2枚のガラスの間に中間膜や特殊な板(ポリカーボネード板)をはさみこんでいます。
ドライバーによる「こじ破り」やバールなどによる「打ち破り」に高い抵抗力を発揮し、割れにくいだけでなく、割れた時に大きな音がします。
複層ガラスよりもはるかに防犯性能に優れたガラスといえます。
Low-Eガラス|高断熱住宅で標準化が進む高性能ガラス

高断熱住宅でよく採用されているのが、
Low-Eガラス
です。
Low-Eとは、
「Low Emissivity(低放射)」
の略です。
簡単に言えば、
ガラス表面に特殊な金属膜をコーティングすることで、
熱の移動を抑えるガラスです。
通常のガラスと比較すると、
- 冬は室内の熱を逃がしにくい
- 夏は外からの熱を入りにくくする
という特徴があります。
Low-Eガラスは、
大きく2種類に分けられます。
① 断熱タイプ(内側Low-E)
室内側のガラスに特殊膜を配置するタイプです。
冬場、
室内の暖かい熱を外へ逃がしにくくします。
寒冷地など、
冬の暖房効率を重視する住宅で向いています。
② 遮熱タイプ(外側Low-E)
外側のガラスに特殊膜を配置するタイプです。
夏の日射熱をカットする効果があります。
日差しが強い地域や、
西日が当たりやすい住宅などで有効です。
ペアガラスとは?
ペアガラスとは、
2枚のガラスの間に空気層を設けた窓です。
複層ガラスとも呼ばれます。
一般的な単板ガラスと比較すると、
空気層が熱の移動を抑えるため、
断熱性能が向上します。
現在では、
新築住宅の多くでペアガラス以上が採用されています。
トリプルガラスとは?
トリプルガラスは、
3枚のガラスを使用した高性能な窓です。
ガラスとガラスの間に2つの空気層を作ることで、
さらに熱を伝えにくくします。
トリプルガラスのメリット
断熱性能が非常に高い
ペアガラスよりも熱を通しにくく、
寒冷地や高性能住宅で採用されています。
結露対策になる
窓表面の温度低下を抑えるため、
結露防止にも効果があります。
暖房効率が高まる
室内の温度を維持しやすいため、
冷暖房費の削減につながります。
トリプルガラスのデメリット
一方で、
注意点もあります。
価格が高い
高性能な分、
住宅価格への影響があります。
重量がある
ガラス枚数が増えるため、
窓自体が重くなります。
そのため、
窓サイズや開閉方法に制限が出る場合があります。
ペアガラスとトリプルガラスの違い
| 項目 | ペアガラス | トリプルガラス |
|---|---|---|
| ガラス枚数 | 2枚 | 3枚 |
| 断熱性能 | 高い | 非常に高い |
| 価格 | 比較的抑えられる | 高い |
| 重量 | 軽い | 重い |
| 採用住宅 | 一般的な高断熱住宅 | 高性能住宅・寒冷地 |
サッシの種類と特長

次に、サッシについても紹介していきます。
サッシとは、窓枠の建材のことを指しますが、広く窓枠を用いた窓そのものを指す場合もあります。
ここでは窓枠の建材として説明させていただきます。
サッシには
- アルミサッシ
- 樹脂サッシ
- 複合サッシ
などの種類があります。
具体的にそれぞれの特長を確認していきましょう。
サッシの種類と特長まとめ
| サッシの種類と特長 | |
| 種類 | 特長 |
| アルミサッシ |
|
| 樹脂サッシ |
|
| 複合サッシ |
|
アルミサッシの特徴と注意点
以前の日本住宅では、
アルミサッシが多く採用されていました。
アルミは、
軽量で加工しやすく、
耐久性にも優れています。
しかし、
断熱性能という面では弱点があります。
アルミは熱を伝えやすい
アルミの特徴は、
熱伝導率が高いことです。
つまり、
外の冷気や熱を室内へ伝えやすい素材になります。
冬になると、
アルミサッシ部分が冷たくなり、
結露が発生しやすくなることがあります。
アルミ樹脂複合サッシとは?
現在、多くの住宅で採用されているのが、
アルミ樹脂複合サッシです。
これは、
室外側にアルミ、
室内側に樹脂
を使用したサッシです。
アルミ樹脂複合サッシのメリット
メリットは、
- アルミの耐久性
- 樹脂の断熱性
を両立できることです。
価格と性能のバランスが良く、
多くの住宅会社で採用されています。
デメリット
ただし、
高断熱住宅を求める場合には、
樹脂サッシより断熱性能は劣ります。
特に寒冷地や、
より高性能な住宅では、
樹脂サッシを採用するケースが増えています。
樹脂サッシとは?
樹脂サッシとは、
サッシ部分に樹脂素材を使用した窓です。
樹脂は、
アルミと比較して熱を伝えにくいため、
高い断熱性能を発揮します。
樹脂サッシのメリット
断熱性能が高い
最大のメリットは、
熱を伝えにくいことです。
冬の冷気が室内へ伝わりにくく、
室内温度を安定させやすくなります。
結露対策になる
窓表面の温度低下を防ぐことで、
結露の発生リスクを抑えられます。
高断熱住宅との相性が良い
UA値を高めたい住宅では、
樹脂サッシが採用されることが多くなっています。
樹脂サッシのデメリット
一方で、
注意点もあります。
- アルミより価格が高い
- 紫外線による劣化を心配する声がある
- サッシが大きくなる場合がある
などです。
ただし、現在の樹脂サッシは性能が向上しており、
高断熱住宅では一般的な選択肢になっています。
窓が違えば家も大きく変わる

窓は家の外観、インテリアの印象を変えますし、サッシの種類やガラスの種類なども組み合わせることで結露やカビ対策、室温の快適さも大きく変わります。
たかが窓、されど窓です。
これから長く住むマイホームですから、特に注文住宅でマイホーム購入を検討されている方はしっかりと吟味しましょう。ハウスメーカーによって窓の特長も大きく違いますので、比較検討の材料にもなります。
いくつかのハウスメーカーを比較検討したいという方は、間取りだけでなく、資金計画や土地探しまで無料サポートしてくれる「タウンライフ」をおすすめします。
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計画にお役立て下さい。
それでは。

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