マンションでも一戸建てでも、あるいは賃貸でも、これからの生活を大きく影響するのは「間取り」です。
ひとえに間取りと言っても、昔のような「◯LDK」だけではありません。時代の流れとともにプランも増え、それぞれのライフスタイルを豊かにするものがたくさんあるのです。
そんな間取りの中でも、特に人気のあるものを紹介してまいります。
ただ、ご注意いただきたいのは、「人気=あったほうが良い」ではありません。やはりそれぞれのライフスタイルによって同じ間取りでもメリット・デメリットは生じます。
ですから、今回はそれぞれの間取りのメリット・デメリットについても詳しく紹介してまいります。
これから家探しをする方も、現在、設計士さんと間取りを検討中の方も、ぜひお役立てください。
- 【対面式キッチン】人気の間取りメリット・デメリット
- 【ウォークインクロゼット】人気の間取りメリット・デメリット
- 【畳コーナー】人気の間取りメリット・デメリット
- 【オープンLDK】人気の間取りメリット・デメリット
- 【パントリー】人気の間取りメリット・デメリット
- 【室内物干しスペース】人気の間取りメリット・デメリット
- 【ステップフロア】人気の間取りメリット・デメリット
- 【階段下収納】人気の間取りメリット・デメリット
- 【シューズインクロゼット|SIC】人気の間取りメリット・デメリット
- 【1.5坪のお風呂】人気の間取りメリット・デメリット
- 【ウッドデッキ】人気の間取りメリット・デメリット
- 【書斎】人気の間取りメリット・デメリット
- まとめ|人気の間取りメリット・デメリット
【対面式キッチン】人気の間取りメリット・デメリット
対面式キッチンのメリット
対面式キッチンのメリットは、育児と家事に追われる主婦・主夫が子供がリビングやダイニングで遊んでいるのを見守りながら炊事・洗い物ができる事です。アイランドキッチンなどとも呼ばれますが、多くの主婦の憧れになっています。
また、育児に限らず、リビングのテレビを観ながら煮物をコトコト煮込んだり、家族の団欒をともにしながらキッチンでの作業ができるのもメリットです。昔は料理の時はキッチンでひとりぼっちでしたが、対面式キッチンならずっと家族と一緒です。
キッチンの向かいにダイニングテーブルを設置すれば、料理の提供も、下膳も直接でき、家事が捗ります。
対面式キッチンのデメリット
対面式キッチンのデメリットは、まず、場所をとる事です。これまで主流だった、壁付けのキッチンはコンパクトに収まったのに比べ、対面式キッチンは、「壁」「通路」「キッチン」と並ぶため、「通路」の分だけダイニングやリビングのスペースを圧迫します。
また、対面式キッチンはリビングダイニングとの一体感を生む一方で、良くも悪くも料理の香り・匂いが広がります。良い香りは大歓迎ですが、揚げ物の油の匂いも部屋に広がります。ですから、対面式キッチンの場合は、高性能な換気扇も検討する必要があります。
その他、コンロ側にパネルを設けないと油がダイニング側にも飛び散る、などの声もあり、必ずしも良い事ばかりではないのも事実です。
【ウォークインクロゼット】人気の間取りメリット・デメリット
ウォークインクロゼットのメリット
ウォークインクロゼットのメリットは、衣類がとにかく片付くという事です。家の片付けでとかく大変なのが衣類です。その衣類をここ1つにまとめる事が出来れば、衣替えもこの部屋で完結します。
洗濯物を干す場所の近くに設けて置けば、畳んでそのまま収納できるので家事も捗ります。衣装ケースや、その他の行き場の困るものもすべて入れる事ができ非常に便利です。
また、姿見を置けばお出かけ前のコーディネートもここでほぼ完結。しわになりやすいものは吊るして置けば良いので手間いらず。
さらにオススメはウォークインクローゼットにナノイーを設置する事です。ナノイーは、花粉やタバコ、カビやペット臭などを分解除去してくれるので私も設置を決めました。
ウォークインクロゼットのデメリット
ウォークインクロゼットのデメリットは、スペースをとる事です。服がたくさんあるなら非常に便利ですが、そうでない場合は無駄なスペース、あるいはただの納戸や物入れになってしまいます。
また、ウォークインクロゼット内に収納できるという安心感から、着なくなった服なのにいつまでも溜め込んでしまい、収拾がつかなくなってしまったという声もあります。
【畳コーナー】人気の間取りメリット・デメリット
畳コーナーのメリット
畳コーナーのメリットは、じつは結構あるのです。
1つは、スリッパ生活になれていない、おじいちゃんやおばあちゃんを迎え入れる場合に好まれるスペースであるということです。日本で育った以上、自分たちも将来ホッとできるスペースになるのではないでしょうか?写真のような掘りごたつも良いですね。
写真では、ステップフロアとしていますが、この段差が少し腰掛けたいというときにありがたいですし、逆に一段低く畳コーナーを設ける事で、これまた安心できる空間ができあがります。
写真のように解放していても良いですが、障子や襖で区切り、独立した空間にすれば立派なひと部屋に、解放してリビング・ダイニングに連続して設置すれば広々としたリビング空間を演出する事もできます。
さらに、この畳コーナーは、洗濯物を畳むスペースに最適という声もあります。フローリングの床に洗濯物を広げて畳むわけにはいかず、ソファーの上というのもちょっと狭い。そういった時にこの畳コーナーが活躍するのです。
細かい事ですが、畳特有のい草の香りはホッとします。
畳コーナーのデメリット
畳コーナーのデメリットは、最近のトレンドである「洋」の空間にマッチさせにくい事です。
非常に風情があって良いのですが、どうしても和のテイストが強くなってしまうのは言うまでもありません。
また、絶対になくてはならない間取りではないため、だったらリビングを広くしたいなど、こだわりをもって設けようとする方以外にはスペースの活用が難しい事にあります。
【オープンLDK】人気の間取りメリット・デメリット
オープンLDKのメリット
オープンLDKのメリットは、LDK全体で演出する大空間、開放感にあります。
料理をしていても、ご飯を食べていても、リビングでくつろいでいても、家族がどこにいても存在を感じる事ができ、家族の団欒や絆も深まる事でしょう。
広い空間のLDKで感じられる優越感は、かけがえのないものになるでしょう。
オープンLDKのデメリット
オープンLDKのデメリットは、まず、冷暖房効率が挙げられます。
20畳以上に対応したエアコンも多数ありますが、常にキッチンもダイニングもリビングも温めるためにフル稼働するのですから当然といえば当然です。最近は人感センサーのついたエアコンもありますが、お値段はなかなかです。
特に冬や夏の朝など、一番にLDKに入る人は、広々LDK全体にエアコンの効果が出るまでは我慢です。そうでなくとも、ダイニングでご飯を食べて出発するだけなのに、一生懸命リビングの空調をしているエアコンの働きは虚しいの一言です。
もう1つは、対面式キッチンの時も出てきましたが、匂いの問題です。解放された空間には、キッチンからの良い香りも、臭いも広がります。
【パントリー】人気の間取りメリット・デメリット
パントリーのメリット
パントリーのメリットは、ものがあふれがちなキッチンが片付き、すっきりと見せる事ができる事です。
対面式キッチンは、ダイニングからキッチンがよく見えるので、ママ友がきてダイニングでおしゃべりなんて時は片付けはかかせません。そんなお片づけの救世主がこのパントリーで、最近の間取りの中ではかなり人気なんだそうです。
パントリーは、食材だけでなく、食器やグラスも収納できますし、冷蔵庫やレンジ、ワインセラーや、箱買いのビール、非常食品、ウォーターサーバーの変えやお米なども入れる事ができ、とにかくスッキリしたキッチンのためには欠かせない間取りです。
キッチンとパントリーの間の仕切りは、ドアでも良いですが、簡単な目隠し程度のカーテンの方が使い勝手が良いと思います。
パントリーのデメリット
パントリーのデメリットは、設置場所がキッチンと隣接している必要がある事です。
多くの場合、リビングとダイニングとキッチン、そして家事の動線を考えれば、洗濯機置き場や洗面台、そしてお風呂などを同じフロアに設置するかと思います。
よほど広い土地を手に入れたのなら別ですが、上記にさらにパントリーを設けるとなると、リビングの広さを諦めるか、どれか1つを諦めて別のフロアに移動するしかなくなってしまいます。
また、よほど料理にこだわる方や、まとめ買いをする方以外では、それほど食材があふれる事はなく、憧れのパントリーだったはずが、棚がスカスカで無意味な空間になってしまうこともデメリットとして挙げられます。
【室内物干しスペース】人気の間取りメリット・デメリット
室内物干しスペースのメリット
室内物干しスペースのメリットは、そのままですが、雨の日でも黄砂や花粉がひどい日でも、風の強い日でも、安心して洗濯をできるという事です。
じつはこの室内物干しスペース、後で「付けておけば良かった」という声がかなり多いものなのです。
間取りというと大げさですが、日当たりの良い窓側に、天井や壁から物干し竿が出てくる仕組みで、使わない時は隠れてくれます。
あまり湿気の気にならない空間に設けて、エアコンをドライにして付けておけばそこまで部屋干しの臭いも気になりません。
室内物干しスペースのデメリット
室内物干しスペースのデメリットは、ありません。設置するのにお金がかかる程度ですが、そこまで値段も高くはなく、これだけ便利なもののためなら払う価値は絶対にあります。
代替案として、最近は浴室乾燥機付きのお風呂が人気です。お風呂の壁に簡易的な物干しを設置できる場所があるので、そこまで洗濯物の量がないのであればこれでも十分代用できます。
【ステップフロア】人気の間取りメリット・デメリット
ステップフロアのメリット
ステップフロアとは、同じフロアの中に段差を設けた間取りの事です。
最近のトレンドは、画像のように、同じ空間にあるリビングとダイニングのうち、リビングだけを一段下げるというものです。こうする事で部屋にアクセントができ、それぞれの空間が生きるというメリットが生まれます。
あるいは下の画像のように、2階に登る階段の途中、中2階にステップフロアを設け「子供が遊ぶスペース」「趣味スペース」「家事スペース」などに活用することもできます。
同じ空間でも、ステップ(段差)を設けるだけで、ありふれた間取りでも独創性の溢れる空間になるというメリットが、ステップフロアの醍醐味です。
ステップフロアのデメリット
ステップフロアのデメリットは、まずはコストです。
面白みがあるステップフロアですが、これを施すにはまずまずのコストがかかります。私も4畳ほどのステップフロアを依頼したのですが、見積もりで50万円以上つきました。どのような構造にするか、素材やメーカーによって値段はまちまちかと思いますが、面白みのある空間を作るにはやはりそれだけのコストがかかります。
もう1つのデメリットは、お掃除ロボットが活躍できないという事です。この空間は自動ではなく移動させてあげるか、あるいは自分で掃除をするしかありません。
【階段下収納】人気の間取りメリット・デメリット
階段下収納のメリット
階段下収納のメリットは、効果的なデットスペースの活用である事です。
最近はリビングを吹き抜けにし、シースルー階段で2階へ登っていくという間取りがトレンドですが、そうでない一般的な階段を採用しているなら、階段下収納はオススメです。
これは私の持論ですが、家の間取りを考える上で絶対に重要視すべきは収納です。多くの方が収納不足で失敗しています。
間取りを検討し、パズルのように図面を何度も練っていると、多くの場合、いかにデットスペースをなくすかという境地に至ります。
その1つが、階段下です。徐々に高さが変わっていく階段下は、収納かトイレを設置する事で非常に効率的に活用できます。
階段下収納のデメリット
階段下収納にもデメリットはありません。すっきりと片付けやすい部屋作りに、収納は欠かせません。
ただ、前述の通り、シースルー階段を採用している場合は作れません。
また、階段下はトイレや、子供の遊びスペース(秘密基地)に活用する事もできるので、間取りやライフスタイルによってはそちらを優先させるのも良いかと思います。
【シューズインクロゼット|SIC】人気の間取りメリット・デメリット
シューズインクロゼット|SICのメリット
シューズインクロゼット(SIC)は、ここ数年で人気が出てきた間取りです。玄関の横にシューズケースやベビーカーを置けるスペースで、土足で行き来できるのがポイントです。
このシューズインクロゼット(SIC)もメリットが多数で、私もなるほどこれは便利だと一目惚れしました。
これまでは靴が多い家庭や、来客が多い家では、玄関そのものを広く取るのが主流でした。しかし、このシューズインクロゼット(SIC)は、あえて玄関とは別に隣に設けるのです。
活用方法は以下、
- 靴箱置き場
- ベビーカー置き場
- コートや帽子掛け
- 雨の日の濡れたレインコート掛け
- 傘立て置き場
- 雨の日の自転車避難場
- 重い宅配物の一時避難
- 姿見
- ゴルフ用品・スノボやサーフボード置き場
- 家庭菜園グッズ
などなど、活用方法は様々です。
玄関から上に上げると土や水滴が落ちて気になるようなものこそ、土足で行き来できるこのシューズインクロゼット(SIC)が力を発揮するのです。急な来客の場合でも、とりあえずここに荷物を逃せばスッキリした玄関をすぐに作る事ができます。
シューズインクロゼット|SICのデメリット
シューズインクローゼット(SIC)のデメリットは、やはりスペースの確保が難しい事です。
多くの方は一階にLDKを設置するかとおもいます。そして水回りに玄関ともなると、シューズインクロゼット(SIC)を設置するのは難しいかもしれません。
それでも、とかく靴が多い家庭や、シーズンスポーツなどが趣味の方は検討してみる価値があると思います。
【1.5坪のお風呂】人気の間取りメリット・デメリット
1.5坪のお風呂のメリット
現状、日本の住宅でポピュラーなサイズのお風呂は1坪です。そのサイズを少しだけ大きくした「1.5坪のお風呂」のメリットは、ゆったりしたお風呂を設置できる事にあります。
1日の疲れを癒すバスタイムを大切に考えている方は多く、中には美容と健康、あるいはリラックスやリフレッシュのために、数時間半身浴を楽しむ人も。
このようにお風呂の時間を大切に考えている方には、ゆったりとバスタイムを楽しめる1.5坪のお風呂はおすすめです。
1.5坪のお風呂のデメリット
1.5坪のお風呂のデメリットは、2つあります。
1つ目は、単純に広くなればその分だけ掃除する面積が増えます。よって、お風呂掃除が大変になるということ。
2つ目は、水道料金がかかるという事です。当然ですが、湯船が大きくなればそこに貯める水の量も増えますから、その分だけ水道料金が増えるという事になります。
よほどお風呂が大好きで、その時間を大切にしている方を除いては、デメリットも大きくなります。間取りに取り入れるかどうかは、よく検討をしましょう、
【ウッドデッキ】人気の間取りメリット・デメリット
ウッドデッキのメリット
ウッドデッキのメリットは、晴れた日に外でできる事が増える事です。
せっかく四季を楽しめる日本に住むのですから、四季折々を楽しみながら生活したいものです。
温かい日には日向ぼっこをしながらティータイムや読書を、夏には子供とビニールプールを楽しんだり、友人を呼んでバーベキューを楽しんだりしても良いでしょう。夜には望遠鏡を設置して天体観測を楽しんでも良いですね。
また、ウッドデッキにはグリーンがよく映えますので、家庭菜園を楽しむのも良いかと思います。
ウッドデッキのデメリット
ウッドデッキのデメリットは、ウッドデッキを設置するだけでなく、同時に視界を遮る工夫もしないと思い切り楽しめない事です。特に、道路に面した場所では必要になるでしょう。
また、雨ざらしになるウッドデッキは定期的なメンテナンスも必要になり、コスト面も考えながら設置を検討する必要があります。
【書斎】人気の間取りメリット・デメリット
書斎(趣味部屋)のメリット
書斎(趣味部屋)のメリットは、自分だけの趣味空間を作る事で、人生を豊かにできる事です。
写真では小難しい本が並んでいますが、マンガ本でも良いですし、プラモデルでも良いですし、ディズニーやジャニーズ1色の部屋にしても良いのです。
映画やゲーム、音楽が好きな人はちょっと奮発してスピーカーを揃えるのもいいかもしれません。
また、趣味でモノがあふれてしまってパートナーにチクチク言われている方は、この部屋の中に全部納めるからという約束の上で設けてもらうのも一石二鳥で良い作戦です。
趣味部屋のポイントは、あえてやや狭い空間にすること。その方が、没頭間、没入感があって好きな事に熱中できるのだとか。
たった1畳、2畳くらいの広さでも、書斎(趣味部屋)があるだけで人生が豊かになりますよ。
書斎(趣味部屋)のデメリット
書斎のデメリットは、のめり込みすぎてしまうとパートナーとの関係が薄くなっていってしまうことです。
没入感や没頭感は、ともすれば時の流れを忘れさせます。部屋の外であくせくと家の事をやってくれている方への思いやりも忘れない程度に楽しみましょう。
まとめ|人気の間取りメリット・デメリット
という事で、ここまで人気の間取りのメリット・デメリットを紹介してまいりましたがいかがだったでしょうか?
限られたスペース、図面とにらめっこしながら悩んでいる方の力になれば幸いです。
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それでは。
ぜひ、実際に住んでいる自分の事を想像しながら決めて行ってくださいね。
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