【大手ハウスメーカー|断熱性能で比較】ホームインスペクターの評価

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ハウスメーカー探しをする際に、「断熱性能」を比較ポイントとする方は多いかと思います。

しかし、それぞれの公式サイトではどこも自信たっぷりに「快適」「あたたかい」と表現するため、素人にはあいまいでわかりにくい部分です。

そこで今回は断熱性能にポイントを絞って、特徴や比較方法などを紹介していきます。

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断熱性能の比較ポイント

断熱性能の比較ポイントは、

  • 断熱材の種類
  • 建築工法
  • 断熱材の施工法

などがあげられます。1つずつ確認していきましょう。

断熱材の種類

まずは断熱材の性能を目安数値で表にしましたのでご確認ください。数値が小さいほど断熱性能が良いと思っていただければと思います。※情報はフォーコンセプト公式サイトより

断熱材別熱伝導率比較表
断熱材熱伝導率(W/mK)
フェノールフォーム0.020
ポリスチレンフォーム0.028
ウレタンフォーム0.024
吹付けウレタンフォーム0.0346
セルロースファイバー0.040
ロックウール0.038
住宅用グラスウール0.045

大きく分けると断熱材は、

  • 充填断熱
  • 吹付け発泡
  • 断熱材を挟み込んだパネルやボード(構造材)施工

などがあります。

吹付け発泡ウレタンは施工しやすいので施工者の技術によるばらつきが出にくいので人気です。

ロックウールやグラスウールなどの充填系断熱材は隙間なく施工するのはやや難しいと言われます。筋交いなど複雑な形状の場所に施工する場合、必要に応じて断熱材をカットする場合がありますが、その際には防湿層を連続させるために気密テープなどによる修復が必要です。これをしっかりしてくれればいいのですが、そうでない場合も少なくありません。無理に詰め込んだり、修復をしなければ断熱性能は一気にさがりますから、施工者の性格や技術も必要になるのです。

ネオマフォームなどの板状のものも、曲線などの施工で上手にカットして隙間なくするのはテクニックが必要です。

→断熱材をもっと詳しく

建築工法と断熱性能の関係

建築工法には主に、

  • 木造軸組工法(在来工法)
  • 2×4工法・2×6工法
  • 鉄骨造

などがありますが、それぞれの関係も確認しましょう。

鉄骨造と木造、断熱性能に期待できるのはどっち?

鉄骨造と木造、断熱性能に期待できるのは木造です。

従来の家屋はここまで施工技術も断熱技術もなかったため、古くからの木造住宅は隙間風などで断熱性能が低いと思われがちですが、技術の進化により断熱性・気密性ともに遜色ないのが現状です。

その上で、木と鉄では、冷やしたり熱したりした場合に変化しやすい(熱伝導率が高い)のは鉄ですから、木造の方が断熱性能としては有利であると言えます。

木造軸組工法と2×4、断熱性能で優位なのは

ではその木造の中で「木造軸組工法」と「2×4工法」とではどちらが断熱性能で優位なのでしょうか?

それは断熱工事がしやすい方、つまり「2×4工法」といえます。

木造軸組工法は、特に複雑な筋交いの部分の断熱材充填が困難で、施工者によっては無理に断熱材を押し込みつぶれてしまうことがあります。充填断熱はいかにふわりと空気層を保つかが大切で、複雑な形状であるこの工法はその部分で差が出る。

一方、面構造で柱がない2×4は平らな壁の連続なのでそのリスクがない分有利といえるのです。

ちなみに断熱材を入れる層に厚みを作れることから「2×6」はさらに断熱性能に期待ができます。

最近では、断熱材や下地までセットになった木質パネル工法などもありますが、こちらは施工時の雨などによる水濡れの場合、非常にリスクの高くなるデリケートな工法と言えます。詳しくは後ほど紹介します。

断熱施工法により発生する断熱性能の差

同じ建築工法、同じ断熱材を採用していても、ハウスメーカーごとに断熱性能のレベルには差がでるので注意です。

断熱材は隙間なくいれなければ、その性能は一気に低下します。特に充填断熱工法では、ビニールで包まれたふわふわの断熱材を、壁に隙間なく埋めることは困難です。特にコンセントや換気口など複雑な形状には細心の注意が必要になります。

防湿層を連続させることも非常に大事なポイントになりますから、やむなく断熱材をカットしたりする場合には当然その部分の修復なども必要になります。

一方、現場で吹付けて発泡させる吹付け発泡断熱材は、隙間を埋めるという意味で施工がしやすいので優位と言えます。

また、施工する人が誰なのかも大切なポイントです。

自社施工なのか、工務店に発注するのかでは「万が一の責任の所在」「施工技術・レベル」「技術の改良」などにも差が出てきます。

断熱性・気密性を数値で判断するには?

断熱性・気密性を数値で判断するには?

さて、ここまで「木造が有利」だとか「充填断熱は施工が難しい分フリ」などと紹介してきましたが、これらはあくまで一般論です。

さまざまな条件、

  • 断熱材の性能や厚み
  • 施工者のレベル
  • 窓・サッシの性能
  • 換気性能
  • 気密性能

など、複合的要因の元で差が出てしまうからです。

では、それらの要因も加味した条件でより信ぴょう性のある比較方法はないのでしょうか?

その1つに、「数値」があります。

  • 外皮平均熱貫流率「断熱性能指標」(UA値)
  • 隙間相当面積「相当すき間面積」(C値)

といい、それぞれ数値が低いほど性能が良いことになります。

UA値は、ZEH基準が「0.4〜0.6W/(㎡・K)」なのでこのあたりを目安に検討しましょう。

C値は、「1.0cm²/m²」未満はできれば確保したいレベル、「0.5cm²/m²」以下で優秀な数値と言えます。

昨今ではこう言った数値を公式サイトで公表する大手ハウスメーカーが多いです。逆にこの数値を公表していない場合、断熱性能にあまり自信がないのでは?とも言えます。

以下に、大手ハウスメーカーの公式サイトや、実際に家を建てた方の計測値などを紹介します。また、ホームインスペクターによる評価(建てる前に読む!絶対にしくじらないハウスメーカー選び 大手11社徹底解剖! [ 市村博 ]より)も紹介します。

大手ハウスメーカー断熱性能比較表(2020年2月現在)
ハウスメーカー名

C値

(cm²/m²)

UA値

(W/(㎡・K))

ホームインスペクター

(5段階評価)

断熱性

気密性

一条工務店0.590.28(i-シリーズII)
ミサワホーム2.00.54(木質系標準仕様)
セキスイハイム2.00.46(木質系グランツーユー)
パナソニックホームズ公表なし0.6
ヘーベルハウス公表なし0.6(ロングライフZEH)
三井ホーム公表なし0.43(標準仕様)
住友林業5.00.43
ダイワハウス公表なし0.55 (xevo Σ Grande)
積水ハウス2.0公表なし木造:4

鉄骨:3

木造:4

鉄骨:2

ただし、これらの数値はあくまで理論値であり、断熱材の施工レベル、家の広さや窓の大きさにより変動することから、目安として受け止め、現場や施工をしっかりとチェックすることが大切です。

その証拠に、数値的には他と大差がないにもかかわらず、ホームインスペクターの評価が三井ホームだけ非常に高いことがわかるかと思います。

では、それぞれのハウスメーカーの断熱性能の評価をホームインスペクターの指摘もあわせて紹介していきましょう。

ホームインスペクターによるハウスメーカーの断熱性能評価

大手ハウスメーカー断熱材比較

三井ホーム

三井ホームのホームインスペクターの評価は、断熱性・気密性ともに最高の5です。

  • 屋根に「ダブルシールドパネル(DSP)」→断熱材をサンドイッチした構造用パネル1枚で屋根を作るので隙間がない
  • プレミアム・モノコック構造は、外気の熱をしっかり遮り、気密性が高いので空気がもれにくい
  • 2×4よりぶ厚い2×6の壁で、断熱材の厚みと気密性を確保
  • 火や水にも強い、高性能断熱材ロックウールを使用
  • アルゴンガス充填のLow-Eペアガラスを採用

などがポイントとなります。

施工は、一般工務店発注か直接施工で行っています。直接施工を行うことで、改良などの提案もしっかりと本社に行き届くので、高い品質を維持できていると言えます。

同じ2×4工法の大手メーカーで、三菱地所ホームや住友不動産が挙げられます。

  • 三菱地所ホームのホームインスペクターの評価は、断熱3、気密性4
  • 住友不動産のホームインスペクターの評価は、断熱3、気密性4

となっています。2×4工法ということで気密性の高さが確保できていますが、ロックウール→熱伝導率は発泡系に比べやや高め、隙間なく施工するのが難しいこと、施工を一般工務店に委託していることも「差」と指摘しています。

ダイワハウス

ダイワハウス(鉄骨造商品)のホームインスペクターの評価は、断熱性能3、気密性能2です。

  • 「外張り断熱」をさらに進化させた「遮熱断熱技術」を採用
  • 窓にはアルゴンガス充填のLow-Eペアガラスwp採用
  • 断熱材はグラスウール
  • 風と光を活用するパッシブデザイン
  • 断熱性のある軽量気泡コンクリートALC板を外壁に採用

辛い評価ではありますが、鉄骨造という部分で、構造上、屋根の梁下と天井下地の間の隙間が狭く、断熱材を詰め込むしかなく厚みを確保できないことを指摘されています。

外張り断熱をしていますが、完全に鉄骨の外側で断熱をできないため柱に温度差が生じることも指摘されています。

一般工務店発注で、施工レベルや現場の意見吸い上げの部分で改良がなかなか行き届かないのも要因です。

ヘーベルハウス

ヘーベルハウスのホームインスペクターの評価は、断熱性能4、気密性能2です。

  • へーベルが内部に無数の細かい気泡を含むため、コンクリートの10倍という高い断熱性
  • 空気を上まわる断熱性能をもつ独自の次世代断熱材「ネオマフォーム」
  • へーベルと高性能断熱材を合わせた耐久型断熱「ヘーベルシェルタードダブル断熱構法」
  • 窓やサッシには断熱性の高いアルゴンガス充填のLow-Eペアガラス採用
  • 窓枠にはアルミ樹脂複合断熱サッシ

など、多くの工夫をすることで鉄骨造の中では断熱性を確保できているハウスメーカーです。

なお、断熱性がコンクリートの10倍ということですが、コンクリートは元々熱を吸収しやすい素材なので、一般的なハウスメーカーの断熱効果との比較ではないので注意です。

施工は自社施工or工務店発注となり、現場の問題点を吸い上げることもできます。

そして特に大きいのは、鉄骨の外側で断熱する「外断熱」なので、ダイワハウスの天井断熱の問題を解決、さらに鉄骨造で困難となる天井の断熱施工も、外断熱で解決していることが大きな「差」と言えます。

積水ハウス(鉄骨)

積水ハウス(鉄骨造商品)のホームインスペクターの評価は、断熱性能3、気密性能2です。

自社施工ではありますが、やはり前述した鉄骨造のデメリットを解消しきれていないためこう言った評価となります。

断熱性のある軽量気泡コンクリートALC板を外壁に採用していますが、外張り断熱の部分で完全に鉄骨の外側で断熱をできないため柱に温度差が生じることを指摘されています。

天井断熱施工時、天井梁下に断熱材をいれる十分な厚みを構造上確保できないことも同様です。

パナソニックホームズ

パナソニックホームズのホームインスペクターの評価は、断熱性能3、気密性能2です。

鉄骨造、施工は一般工務店に発注、外張り断熱をするが、完全に鉄骨の外側で断熱をできないため柱に温度差が生じるなど、やはり鉄骨造の弱点を完全に解決できていないことが挙げられます。

住友林業

住友林業のホームインスペクターの評価は、断熱性能4、気密性能4です。

  • 木造軸組工法
  • ビックフレーム構法により断熱材をムラなく充填
  • 断熱材にはグラスウールだけでなくセルロースファイバーを採用
  • アルゴンガスを封入したLow-E複層ガラスをサッシや窓に採用

により性能を確保しています。

積水ハウス(木造)

積水ハウス(木造商品)のホームインスペクターの評価は、断熱性能4、気密性能4です。

  • 木造軸組工法
  • 標準の断熱材はロックウール
  • シャーウッド工法ではAJサッシ(エアタイト断熱アルミ樹脂複合サッシ)+アルゴンガス充填の複層ガラスを採用

などで性能を確保しています。

100%自社施工で、施工品質を保ち、現場の声を上げやすいのも改良されてきたポイントと言えます。

ミサワホーム

ミサワホームのホームインスペクターの評価は、断熱性能1、気密性能3です。

  • 断熱材をすき間なく充填した外壁パネル(木質パネル工法)
  • 天井にはロックウール、外壁にはグラスウールの断熱材
  • 窓には、Low-E複層ガラスと樹脂サッシを採用

などを行っていますが、ホームインスペクターの評価はかなり辛いものです。

ミサワホームは構造材に断熱材がサンドイッチされたパネルを採用しています。構造体のコスト削減は可能なのですが、濡れ・ズレ・めくれなど取り扱いには注意が必要。とくに、雨に濡れると数日間の乾燥が必要なのですが、施工は工務店に任せるのでそれが実施されないケースもあり。

また、1階と2階のパネル接合でボルトを締める際に1度断熱材をめくり、戻す必要があるのですが、戻し忘れがあると断熱性能は下がります。それがホームインスペクター曰く結構あるのだとか。

加えて、断熱材を挟むベニヤが薄く、石膏ボードをビス打ちする際に断熱材のビニールを突き破る可能性があり、そうなると防湿層の連続性を保てなくなるため断熱性能は残念な結果になってしまいます。

早急な改良が必要かと思いますが、施主もしっかりと現場をチェックしましょう。

一条工務店

一条工務店のホームインスペクターの評価は、断熱性能3、気密性能4です。

  • 断熱材には吹付け発泡ウレタンフォーム
  • 熱交換換気システム「ロスガード90」
  • 高断熱構造「外内ダブル断熱構法」
  • クリプトンガスを充填した防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシを窓に採用
  • 高断熱構造「外内ダブル断熱構法」
  • 在来工法×木質パネル工法

など様々な工夫をしています。

断熱材から外タイルまで貼り付けたパネルを施工する工法なのですが、外壁タイルまで一緒になり、反対側には断熱材が貼ってあるため、施工段階で一度雨に濡れたりすると乾燥がかなり困難になります。雨養生が非常に大切なので、依頼をする際には現場管理が欠かせません。

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