新型コロナウイルスが、マイホームの選択肢に大きな影響を与えているようです。購入検討中の方は是非とも最後までお付き合いください。
マイホーム購入の際に、戸建にしようかマンションにしようかで悩む方は多いかと思います。
というのも、それぞれにメリット・デメリットがあるからです。
マンションの話を聞きに行けばマンションが良く聞こえるし、
戸建ての話を聞きに行けば戸建てが良く響きます。
「どちらが良いのか?」
結論から言えば、購入者のライフスタイルで決めるのが最善でした。
これまでは。
2020年、その時はやってきました。新型コロナウイルスの大流行です。
これにより、
戸建てでもマンションでもどっちでも良いやと「なんとなくマンションを選択」した方たちから後悔の声が漏れ出したのです。
それでは具体的にどんな事態になったのか確認していきましょう。
エレベーターが3密で毎日不安
新型コロナウイルスの感染症が流行し、「感染しない」「感染させない」ために毎日注意喚起されている「3密」ですが、その代表例がエレベーターです。
そしてマンションにはエレベーターがつきもの。
「毎日出勤するとき、帰宅するとき、さすがに階段は無理。でも、エレベーターは密になる。仮に偶然一人だとしても、さっきまで誰が使っていたのかもわからない。息を止める思いで利用しています」
という声も聞こえます。
戸建ての場合はほとんどの場合でエレベーターが不要。仮に設置されている家でも、利用者は基本家族ですからマンションほどの恐怖はありません。
庭がない。共有スペースも使えない。
マンションにはベランダやバルコニーはあれど、庭はありません。
その代わり、マンションの共用スペースや多目的広場、ときにはマンション利用者専用の公園がある物件もあるでしょう。
戸建てのように庭がなくても、これらの共用スペースがあるので十分。むしろ利用者は同じ住人なので安心して子供を遊ばせられると、好意的な意見が多いのも事実。
しかし、新型コロナが流行してからは状況が変わりました。
「誰が感染しているかわからない状況で、共用スペースでなんか遊ばせられない。専用の公園とはいえ、さすがに誰も使っていない。」
一方、戸建て組はコロナ禍の「おうち時間」の過ごし方として、庭でバーベキューやミニキャンプ、キャッチボールなど運動をしながら楽しんだという声が多いです。DIYでウッドデッキを作りマイホームをグレードアップしたというSNSも多数みかけました。
マンションは延べ床面積が狭い・部屋が少ない
同じ立地や価格帯で比較した場合、マンションと戸建てで差がつくのは延べ床面積と部屋数です。
これは基本的に戸建てが優位、広いです。
普段の生活をしている分には気にしないという方でも、今回の「おうち時間」を要請された期間はさすがに息苦しさを感じたという声があります。
「会社の指示でテレワークをスタートしたけど、うちの間取りじゃ仕事スペースを設けられないし、狭くてストレスたまる。」
と、マンション購入者がテレビ取材で嘆いていたのが印象的です。
ストレスが溜まった子供の音問題
外出自粛を要請されたのは大人だけではありません。元気いっぱい走り回って、大声出して遊びたい子供もその対象です。
しかし、理由を知っている大人ですら我慢の限界という自粛期間、子供が受けるストレスは想像にたやすいものです。
そんな状況下、さらにマンションの共有スペースも公園も使えたもんじゃないという最悪の事態。
外で運動エネルギーを発散できないとなれば、それは室内で爆発します。
「家ではおとなしくゲームをしてくれていた子供が、最近はソファーからジャンプをしたり、いつもより大声で怒ったり。ただでさえ両隣、上下階の部屋の住人だってピリピリしているのに何度言い聞かせても効果は薄れ。騒音でご近所トラブルに発展しないかヒヤヒヤしています。」
これは、そもそもマンションか戸建てかで比較するときに圧倒的に戸建てに軍配があがるポイントですが、コロナの影響でそれは圧倒的となりました。
リモートワークで駅近立地がほぼ無意味に
マンションを選択する理由にあげられる比較ポイントで、立地の良さがあります。
確かに、同じ価格帯で比較した場合に、マンションは好立地、駅へのアクセスの良さは優位です。
中には駅に直結という物件もあり、出勤ギリギリま家族と時間をとれますし、雨の日でも濡れないので便利という口コミ評判も多いです。
しかし、正直これからの時代はリモートワークが主流になってきます。放っておいてもそんな時代がやってきたでしょうが、今回のコロナウイルスの影響でその動きが強まり、さらに政府のテレワーク化への補助の拡充により、ハイスピードでリモートワーク時代へ突入しています。
「駅へのアクセス抜群というのが良くてマンション購入したのに、もう2ヶ月駅に行ってない。」
というTweetを発見したときは、思わず唸り声をあげました。
マンション住民に住宅ローン破綻者が出て、修繕積立金が高くなる
マンション購入の際に、知らなかったという方も少なくないのが、マンションの修繕積立金です。
- マンションのエレベーターなどの設備の維持・管理費用
- 共有スペースの管理
- ゴミ置場の掃除
- 外壁や建物の老朽化の修繕費
- コンシェルジュやセキュリティーの資金
などなど、マンション購入者は住宅ローンの返済とは別に「修繕積立金」というものを、自分たちマンション住人で話し合い、それを積み立てていきます。
戸建ての場合でも、修繕積立金は個人的に貯蓄しておくことが推奨されていますが、マンションの場合は半ば強制的に、必要になるだろう金額を決め、住人の数で配分して貯めていきます。
さて、この修繕積立金ですが、100世帯で積み立てていく予定だったものが、50世帯に減ってしまったらどうなるでしょうか?
空き家になろうとも所有者は必ずあるので積み立て金は変わらないという意見もありますが、その所有者が積み立て金を支払えず滞納すれば話になりません。裁判を起こしても払えない者は払いません。
修繕に必要なお金が足りなければ、残されたものたちで負担しあうしかありません。
そして、コロナウイルスが蝕んだのは人類の健康だけではありません。世界の経済、日本経済へも多大なるダメージを与えました。
経済が狂えば、住宅ローン破綻者も出てきます。
「戸建てならば、隣の住人が住宅ローン破綻して家を売りに出そうと、我が家にはなんの影響もありません。しかし、マンションはそうはいかないのです。」
これは、戸建てかマンションかを比較するポイントでもかなりシビアな問題ですが、マンションはあくまで運命共同体です。
そして、明日は我が身。
万が一、自分たちがマンションを出て行くことになってしまった場合にもデメリットがあります。なんと、それまで支払っていた修繕積立金は基本的に返還されません。
これからの時代、マイホームは戸建てがおすすめな理由
コロナウイルスの流行により、「戸建て」か「マンション」かの問題に大きな差が出ましたが、
「でもそれって、コロナが収束するまでの話では?」
という声が聞こえてきそうですが、多くの専門家がコロナウイルスのようなパンデミックはこれからも発生し続けるだろうと唱えています。
そうです。すでに中国で動きをみせている「ブニヤウイルス」始め、世界の生態系に異変が起こっている地球ではこれまでありえなかったことが起こり続けるのです。
「新型ウイルス」が発生するたびに、「特効薬」「ワクチン」ができるまでの1年以上が必要です。
加えて、これまでインターネットやITが苦手で放っておいた政治家たちも動かざるを得ない状況に立たされています。
「パソコンを触ったことがないサイバーセキュリティー担当大臣」などは、まさに笑えもしない負の遺産で、政府も重い腰を上げてリモートワークの時代に急速に突入していくことは明白です。
- マンションのメリット・デメリット
- 戸建てのメリット・デメリット
を吟味、検討する際には、これからの時代や自分たちのライフスタイルに重きをおいて選択する時代です。
そのうえで、私は戸建てをおすすめさせていただきます。
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