「6畳の部屋」と聞くと、だいたい同じくらいの広さを想像する人も多いのではないでしょうか。
ところが、実際の畳には京間・中京間・江戸間・団地間などがあり、畳1枚の大きさは同じではありません。
たとえば代表的な規格寸法で6畳分を計算すると、京間は約10.94㎡、団地間は約8.67㎡。同じ6畳でも約2.27㎡の差があります。
さらに注意したいのが、「実際の畳6枚分の広さ」と「不動産広告に書かれている6畳」は、同じ意味とは限らないことです。
家探しや部屋探しで「思ったより狭かった」と後悔しないように、畳の種類による広さの違いと、不動産広告にある「○畳」の見方をわかりやすく解説します。
結論|同じ6畳でも畳の種類によって広さは違う

まずは、代表的な畳のサイズを比較してみましょう。
| 畳の種類 | 1畳の目安寸法 | 1畳の面積 | 6畳分の面積 |
|---|---|---|---|
| 京間(本間) | 191cm×95.5cm | 約1.82㎡ | 約10.94㎡ |
| 中京間(三六間) | 182cm×91cm | 約1.66㎡ | 約9.94㎡ |
| 江戸間(五八間) | 176cm×88cm | 約1.55㎡ | 約9.29㎡ |
| 団地間(五六間) | 170cm×85cm | 約1.45㎡ | 約8.67㎡ |
最も大きい京間と団地間を比べると、6畳分で約2.27㎡の差があります。割合にすると、京間の方が団地間より約26%広い計算です。
ただし、この表は代表的な規格寸法から計算したものです。現在の住宅では、部屋の形や寸法に合わせて畳を製作することも多いため、実際の和室が必ずこの大きさになるとは限りません。
不動産広告の「6畳」は畳6枚の大きさとは別に考える

家探しや部屋探しをするなら、ここは特に知っておきたいポイントです。
賃貸住宅や中古住宅、マンションなどの広告では、和室だけでなく「洋室6畳」「LDK15畳」といった表示もよく見かけます。
もちろん、洋室に実際の畳が敷かれているわけではありません。
不動産の表示に関する公正競争規約では、住宅の居室などを畳数で表示する場合、1畳あたり1.62㎡以上の広さがあるという意味で用いることになっています。
つまり、不動産広告の「6畳」は9.72㎡以上がひとつの基準です。
| 畳数表示 | 面積の目安 |
|---|---|
| 4.5畳 | 7.29㎡以上 |
| 6畳 | 9.72㎡以上 |
| 8畳 | 12.96㎡以上 |
| 10畳 | 16.20㎡以上 |
| 12畳 | 19.44㎡以上 |
そのため、物件情報に「6畳」と書かれているからといって、「京間の畳を6枚並べた10.94㎡くらいある」と考えるのは正しくありません。
反対に、団地間の畳6枚を単純計算した約8.67㎡が、そのまま不動産広告の「6畳」の基準になるわけでもありません。
宅建士の視点で注意したいのは、「6畳」という数字だけで部屋の広さを判断しないことです。㎡表示や間取り図も合わせて確認し、家具を置く予定があるなら内見時に実際の寸法まで測っておくと安心です。
また、不動産広告で使われる面積は、壁の厚みの中心を基準に測る「壁心(へきしん)」が基本です。
そのため、図面に書かれた面積と、家具を実際に置ける室内の幅がまったく同じとは限りません。
参考:不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約」
畳にはどんな種類がある?京間・中京間・江戸間・団地間の違い

畳にはいくつかの規格がありますが、ここでは代表的な京間・中京間・江戸間・団地間を見ていきます。
京間(本間)|約191cm×95.5cm
京間は、代表的な畳サイズの中では大きく、関西地方を中心に西日本で使われてきた規格です。「本間」「関西間」と呼ばれることもあります。
1畳は約1.82㎡。6畳分なら約10.94㎡です。
中京間(三六間)|約182cm×91cm
中京間は、愛知県や岐阜県など中京地域を中心に使われてきた畳です。「三六間」と呼ばれることもあります。
1畳は約1.66㎡で、6畳分なら約9.94㎡です。
江戸間(五八間)|約176cm×88cm
江戸間は、関東を中心とした東日本で広く使われてきた畳です。「関東間」「五八間」などと呼ばれることもあります。
1畳は約1.55㎡、6畳分なら約9.29㎡です。
団地間(五六間)|約170cm×85cm
団地間は、団地をはじめとする集合住宅などで使われてきた比較的小さな畳です。「公団間」「五六間」と呼ばれることもあります。
1畳は約1.45㎡で、6畳分なら約8.67㎡です。
このほか、広島県などで使われてきた「六一間(広島間)」などもあります。地域や建物によって使われる畳は異なるため、「この地域なら必ずこのサイズ」と決めつけないことも大切です。
なぜ畳のサイズは地域によって違うの?

畳の大きさが全国共通ではないのは、日本の住宅の建て方や、基準となる寸法が地域や時代によって違ってきたためです。
昔の住宅では、畳の寸法を基準に部屋や柱の位置を決めていく考え方がありました。
一方で、先に柱を配置し、その内側に収まるように畳を作る方法もあります。
こうした建築方法や地域ごとの寸法の違いが積み重なり、京間・中京間・江戸間など複数のサイズが使われるようになりました。
ただし、現在の畳は実際の部屋を採寸して作られることも多く、「関東だから必ず江戸間」「マンションだから必ず団地間」とは限りません。
同じ6畳を並べると部屋の縦横はどのくらい違う?

代表的な規格寸法の畳を6枚、一般的な長方形の6畳間として並べた場合の目安は次の通りです。
| 畳の種類 | 6畳間の寸法目安 | 面積 |
|---|---|---|
| 京間 | 約286.5cm×382cm | 約10.94㎡ |
| 中京間 | 約273cm×364cm | 約9.94㎡ |
| 江戸間 | 約264cm×352cm | 約9.29㎡ |
| 団地間 | 約255cm×340cm | 約8.67㎡ |
京間と団地間では、短辺で約31.5cm、長辺では約42cmの差があります。
30~40cm違えば、ベッドや机、タンスを置いたときの通路幅にも影響します。
そのため、「今の部屋も6畳だから、同じ家具がそのまま置けるだろう」と考えるのは少し危険です。
部屋探しでは「何畳」より確認したい4つのポイント

畳の種類を覚えること以上に、実際の家探しでは「その部屋に家具を置いて無理なく生活できるか」を確認することが大切です。
内見や間取り図を見るときは、次の4点を確認しておきましょう。
1.㎡(平方メートル)も確認する
「6畳」「8畳」という数字だけではなく、㎡でも広さを確認すると物件同士を比較しやすくなります。
特に今住んでいる家との広さを比べるなら、畳数だけでなく㎡数も見ておくと判断しやすいでしょう。
2.部屋の形を見る
同じ面積でも、正方形に近い部屋と細長い部屋では家具の置きやすさが違います。
柱の出っ張りや梁、ドアの開閉スペースなどもあるため、「面積が同じ=使いやすさも同じ」ではありません。
3.収納を畳数とは別に考える
寝室が6畳でも、十分なクローゼットが別にあれば、室内に置く収納家具を減らせます。
反対に収納が少なければ、タンスや収納棚を室内に置かなければならず、実際に使える床面積は狭くなります。
部屋そのものの広さだけでなく、収納まで含めて生活スペースを考えましょう。
4.家具を置くなら内見時に測る
ベッド、ソファ、ダイニングテーブルなど、すでに持っている大きな家具を新居でも使うなら、内見時にメジャーで測っておくのが確実です。
床の縦横だけでなく、次のような場所も確認しておくと失敗しにくくなります。
- ドアから壁までの距離
- 窓の位置と高さ
- クローゼットの扉を開けるスペース
- コンセントの位置
- 柱や壁の出っ張り
ここまで確認しておけば、「6畳だから置けると思ったのに、ベッドを置いたら通路がほとんどなくなった」といった失敗も防ぎやすくなります。
畳の広さについてよくある質問

1畳は何㎡ですか?
実際の畳は規格によって異なり、代表的なものでは約1.45~1.82㎡です。
一方、不動産広告で住宅の居室などを畳数表示する場合は、1畳あたり1.62㎡以上という基準があります。
6畳は何㎡ですか?
不動産広告の基準で単純計算すると、6畳は9.72㎡以上です。
一方、実際の畳6枚分を代表的な規格で計算すると、京間は約10.94㎡、中京間は約9.94㎡、江戸間は約9.29㎡、団地間は約8.67㎡となります。
同じ「6畳」という言葉でも、何を基準にしているかによって広さが違う点に注意しましょう。
「畳」と「帖」は違いますか?
不動産情報では「6畳」「6帖」のように両方の表記が使われています。
洋室にも「6帖」と表示されることから分かるように、不動産広告では必ずしも実際に敷かれている畳の枚数を意味するわけではありません。
家探しでは漢字の違いよりも、㎡数や間取り図、実際の室内寸法を確認する方が重要です。
マンションの6畳は戸建てより狭いですか?
マンションだから必ず狭いとは限りません。
建物の種類だけで判断するのではなく、㎡数と部屋の形を確認しましょう。
同じ6畳表示でも、柱の位置や収納、ドアの開き方などによって体感的な広さや家具の置きやすさは変わります。
まとめ|「6畳」の数字だけで部屋の広さを決めつけない

京間・中京間・江戸間・団地間では、畳1枚の大きさが違います。
代表的な規格寸法で6畳分を比較すると、京間は約10.94㎡、団地間は約8.67㎡です。
ただし、物件情報に表示される「6畳」は、単純に特定サイズの畳を6枚敷いた面積を表しているわけではありません。
住宅選びで大切なのは、「6畳だからこれくらい」と思い込まず、㎡数・間取り・室内の内寸まで確認することです。
特にベッドやソファなど大きな家具を持ち込む予定があるなら、内見時にメジャーを持参して実際に測っておくと安心です。


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