新居が決まったら、次は引越し業者選びです。
ここで「有名な会社なら安心だろう」「最初にもらった見積もりが相場だろう」と、1社だけで決めてしまうのは少しもったいありません。
引越し料金は、荷物量や移動距離だけでなく、引越し日、時間帯、トラックやスタッフの空き状況などでも変わります。同じような条件でも、業者によって見積もりに差が出ることは珍しくありません。
引越し料金を安くする基本は、「日時を調整する」「荷物や依頼する作業を減らす」「複数社を同じ条件で比較する」の3つです。
ただし、単純に一番安い業者を選べばいいわけではありません。追加料金や作業内容、補償などを確認せずに契約すると、結果的に高くなったり、引越し当日にトラブルになったりすることもあります。
この記事では、引越し料金を安くする具体的な方法から、見積もり交渉、一括見積もりサービスを使うときの注意点まで分かりやすく解説します。
- 引越し料金を安くする7つの方法
- 3~4月の引越し繁忙期をできるだけ避ける
- 午前便だけでなく午後便・時間指定なしも比較する
- 引越し見積もりは日程が決まったら早めに取る
- 荷物と依頼する作業を減らして引越し料金を抑える
- 引越し料金は1社だけで決めず相見積もりを取る
- 引越し料金の値引き交渉は他社見積もりを材料にする
- 一括見積もりサービスなら複数の引越し業者を比較しやすい
- 安い見積もりでも追加料金まで確認する
- 契約前にもらったダンボールにも注意
- FP視点|引越し代だけでなく新居入居時の総額で考える
- 宅建士視点|新居の床・壁は引越し前に写真を撮っておく
- 自分で引越しすれば安い?レンタカー利用は条件次第
- 引越し業者を決める前のチェックリスト
- 引越し料金を安くする方法に関するFAQ
- まとめ|引越し料金は「相見積もり+条件調整+総額確認」で安くする
引越し料金を安くする7つの方法

| 方法 | ポイント |
|---|---|
| 繁忙期を避ける | 特に3~4月は引越しが集中しやすい |
| 平日も候補に入れる | 土日祝より選択肢が増えることがある |
| 時間指定を緩める | 午後便や時間指定なしも比較する |
| 荷物・依頼する作業を減らす | トラックや作業量を抑えられる可能性がある |
| 複数社から見積もりを取る | 1社だけでは料金が妥当か判断しにくい |
| 他社の見積もりを使って交渉する | 根拠のない値引き要求より交渉しやすい |
| 追加料金まで確認する | 最終的に支払う総額で比較する |
全部を実践する必要はありません。
仕事や新居の引き渡し日の関係で、引越し日を動かせない人もいるでしょう。自分で変更できる条件だけ調整し、そのうえで複数社を比較すれば十分です。
3~4月の引越し繁忙期をできるだけ避ける

引越し料金を安くしたいなら、最初に考えたいのが引越し時期です。
国土交通省も、例年3月から4月にかけて引越し依頼が集中すると案内しています。
進学、就職、転勤などが重なるため、特に3月後半から4月上旬は希望する日時を取りにくく、料金も高くなりやすい時期です。
日程を動かせるのであれば、繁忙期のピークを避けるだけでも料金を抑えられる可能性があります。
ただし、「3月だから必ず高い」「○月なら必ず安い」と決まっているわけではありません。
同じ月でも曜日や時間帯、地域、業者の空き状況によって見積もりは変わります。
引越しできる日が複数あるなら、「この日とこの日では料金が変わりますか?」と聞いてみましょう。
土日祝だけでなく平日も見積もりを取る
仕事が休みの土日祝は、どうしても希望が集まりやすくなります。
平日に引越しできる人は、土日と平日の両方で見積もりを出してもらうとよいでしょう。
「土曜日の午前中だけ」と条件を固定するより、「金曜日か土曜日」「時間帯は相談可能」とした方が、業者側も空いているトラックやスタッフを調整しやすくなります。
午前便だけでなく午後便・時間指定なしも比較する

同じ日の引越しでも、時間帯によって料金が変わることがあります。
| 時間帯 | 特徴 |
|---|---|
| 午前便 | 予定を立てやすく人気が高い |
| 午後便 | 午前便より安くなる場合がある |
| 時間指定なし | 開始時間を業者に任せることで安くなる場合がある |
特に人気があるのは午前便です。
午前中に引越しを終えれば、午後から荷ほどきや家具の整理ができるため、利用者にとっても便利だからです。
一方、午後便や時間指定なしなら、引越し業者が車両やスタッフを調整しやすく、料金を抑えられる場合があります。
ただし、時間指定なしは開始時間が読みづらいのがデメリットです。
旧居の退去立ち会いや新居の鍵の受け取りなど、時間が決まっている予定がある人は、数千円の差だけで決めない方がよいでしょう。
引越し見積もりは日程が決まったら早めに取る

引越し日が決まったら、早めに見積もりを取り始めましょう。
特に家族の引越しや3~4月の繁忙期は、希望する日程や時間帯が埋まりやすくなります。
引越し直前まで待ってしまうと、依頼できる業者そのものが少なくなり、「高いけれど、この会社しか空いていない」という状況になることもあります。
ギリギリまで待って値下がりを期待するより、比較できる会社が残っているうちに見積もりを取る方が現実的です。
荷物と依頼する作業を減らして引越し料金を抑える

引越し料金には、荷物量も大きく影響します。
荷物が増えれば、大きなトラックや多くの作業員が必要になる可能性があるためです。
新居へ持っていかないものがあるなら、見積もりを取る前に整理しておきましょう。
- 新居では使わない大型家具
- 古い家電
- 着なくなった衣類
- 大量の本や雑誌
- 使う予定のない収納用品
本を数冊減らした程度で料金が変わるとは限りませんが、大型家具を処分するなどして必要なトラックサイズが変われば、見積もりにも影響する可能性があります。
新居の収納にも余裕ができるので、家づくりや住宅購入を機に持ち物を整理するのもよいタイミングです。
荷造り・荷ほどきを自分で行う方法もある
荷造りや荷ほどきまで引越し業者へ任せられるプランは便利ですが、その分料金も高くなります。
費用を優先するなら、ダンボールへの梱包や新居での荷ほどきは自分で行い、荷物の運搬を業者に任せる方法も比較してみましょう。
ただし、仕事や育児で時間がない場合は、無理にすべて自分で行う必要はありません。数万円を節約するために、引越し直前が徹夜続きになってしまっては本末転倒です。
引越し料金は1社だけで決めず相見積もりを取る

引越し料金を安くしたいなら、私は1社だけの見積もりで決めることはおすすめしません。
1社だけでは、その料金が高いのか安いのか判断しにくいからです。
2~3社程度でも見積もりを取れば、おおよその相場が見えてきます。
また、単純な値引き交渉ではなく、「他社は同じ条件で○万円でした」と具体的に相談できるようになります。
必ず同じ条件で比較する
相見積もりでは、できるだけ同じ条件で見積もりを出してもらいましょう。
- 引越し日
- 時間帯
- 荷物量
- エアコンの取り外し・取り付け
- 洗濯機の設置
- 梱包・開梱サービス
- ダンボールなどの資材
- 大型家具や特殊な荷物
条件が違う見積もりを比べても、本当にどちらが安いのか判断できません。
「見積もり金額」だけを見るのではなく、「その金額に何が含まれているのか」までそろえて比較してください。
引越し料金の値引き交渉は他社見積もりを材料にする

値引き交渉といっても、営業担当者との高度な駆け引きは必要ありません。
まず数社から見積もりを取り、そのうえで依頼したい業者に相談します。
例えば、
「他社では同じ条件で○万円でした。できれば御社にお願いしたいのですが、料金を近づけることはできますか?」
と聞くだけでも十分です。
単に「もっと安くしてください」と頼むより、業者側にも具体的な判断材料があります。
「今日決めれば安くします」と言われたら?
訪問見積もりでは、「今ここで決めてもらえるなら、この金額まで下げます」と提案されることがあります。
その会社の作業内容と料金に納得しているなら、その場で契約しても構いません。
ただ、「安くなるのは今日だけ」と言われて焦り、本来比較したかった他社の見積もりをすべて断る必要もありません。
まだ比較したいなら、
「他社の見積もりも確認してから決めます」
と伝えれば十分です。
営業担当者との勝ち負けではなく、最終的な料金とサービス内容に自分が納得できるかで判断しましょう。
一括見積もりサービスなら複数の引越し業者を比較しやすい

複数の引越し業者へ1社ずつ問い合わせるのが大変な場合は、一括見積もりサービスを使う方法があります。
引越し日、住所、荷物量などを入力することで、条件に対応できる複数の引越し業者を比較できます。
特に、
- どの引越し業者を選べばいいか分からない
- 自分の引越し料金の相場を知りたい
- 複数社を比較してから決めたい
- 値引き交渉の材料が欲しい
という人には使いやすい方法です。
一括見積もりは電話がしつこい?
一括見積もりサービスで気になるのが、申し込み後の電話です。
複数の引越し業者へ同時に見積もり依頼を送るタイプでは、申し込み後に複数社から電話やメールが入ることがあります。
これは「怪しいサービスだから」というより、複数社へ一度に見積もりを依頼する仕組みによるものです。
一方、引越し侍には複数社へ一括で見積もりを依頼する方法だけでなく、ネット上で料金などを比較し、自分で選んだ業者とやり取りする方法も用意されています。
電話が苦手だから一括比較そのものを諦めるのではなく、自分に合う比較方法を選ぶのがポイントです。
一度に多くの業者と比較したい人と、連絡する会社をある程度絞ってから進めたい人では、向いている使い方が違います。
安い見積もりでも追加料金まで確認する

私なら、値引き額より先にここを確認します。
最初の見積もりが安くても、引越し当日に追加料金が発生すれば、結局高くなってしまうからです。
国民生活センターにも、エアコン工事の追加料金を当日請求されたケースや、オンラインで見積もりを取ったものの荷物がトラックに載りきらなかったといった相談が寄せられています。
特に確認しておきたいのは、次の項目です。
- エアコンの取り外し・取り付け
- 配管交換などエアコン工事の追加費用
- 洗濯機の取り付け
- 大型家具や重量物
- 階段や特殊な搬出入作業
- 高速道路代や駐車料金
- 梱包・開梱作業
- 不用品の処分
オンラインや電話だけで見積もりを取る場合は、荷物をできるだけ正確に伝えることも重要です。
ベランダの荷物、自転車、物置、大型家具などを伝え忘れていないか確認しておきましょう。
「最初の見積もりが一番安かった会社」と「最終的な支払額が一番安かった会社」は、必ずしも同じではありません。
契約前にもらったダンボールにも注意

訪問見積もりの際に、引越し業者からダンボールを置いていかれることがあります。
ここで気をつけたいのは、まだ契約する会社を決めていない段階です。
国民生活センターには、見積もり時に置いていったダンボールについて、その業者と契約しなかったところ、利用者負担で返送するよう求められたという相談も寄せられています。
まだ比較中なら、
「契約する会社を決めてからダンボールを受け取ります」
としておけば、このような行き違いを避けやすくなります。
FP視点|引越し代だけでなく新居入居時の総額で考える

住宅購入後は、想像以上に細かな出費が続きます。
FPとして家計を見るなら、引越し料金を数万円安くすることだけに集中するより、新居へ入居するまでに合計いくら必要なのかを把握しておきたいところです。
- 引越し料金
- 家具・家電
- カーテン
- 照明
- エアコン
- インターネット工事
- 不用品処分
- 外構や追加工事
- 日用品の買い足し
例えば、引越し料金が2万円安くても、エアコン工事などの追加費用が3万円高ければ、家計全体では節約になっていません。
FP目線では、「いくら値引きされたか」より「入居までに最終的にいくら出ていくのか」で考えます。
住宅購入直後は住宅ローンの支払いも始まります。新居だからと家具や家電を一気に買いそろえすぎず、予定外の出費に備えて手元資金も残しておきましょう。
宅建士視点|新居の床・壁は引越し前に写真を撮っておく

新築住宅への引越しでは、料金だけでなく建物を傷つけないことも気になります。
冷蔵庫やソファ、大型家具の搬入では、玄関、ドア枠、廊下、階段、床、壁などに傷が付く可能性があります。
宅建士としておすすめしたいのが、荷物を搬入する前の新居をスマートフォンで撮影しておくことです。
作業後に傷を見つけた場合も、引越し前からあった傷なのか、搬入時についた傷なのか確認しやすくなります。
マンションの場合は、引越し日時や搬入経路、エレベーター利用、共用部分の養生などについて、管理会社や管理組合のルールが決められていることもあります。
引越し日を決める前後に確認しておきましょう。
また、賃貸住宅から引越す場合は旧居の状態も写真で残しておくと、退去時の原状回復をめぐる行き違いを防ぐ材料になります。
自分で引越しすれば安い?レンタカー利用は条件次第

単身・近距離・荷物が少ない場合は、レンタカーを借りて自分で引越す方法もあります。
引越し業者へ依頼するより安く済む可能性はありますが、レンタカー代だけで比較するのはおすすめしません。
- レンタカー料金
- ガソリン代
- 高速道路代
- 梱包資材
- 台車などの道具
- 手伝ってくれる人の確保
- 家具や家電を壊すリスク
- 新居を傷つけるリスク
冷蔵庫や洗濯機、大型家具がある家族の引越しなら、安全面まで考えると専門業者へ依頼した方がよいケースが多いでしょう。
一方、荷物が少なく近距離なら、自力での引越しも比較対象に入ります。
引越し業者を決める前のチェックリスト

- □ 複数社の見積もりを比較した
- □ 引越し日や時間帯を変えた料金も確認した
- □ 荷物量を正確に伝えた
- □ 各社を同じ条件で比較した
- □ エアコンなどの追加料金を確認した
- □ 見積書に何が含まれているか確認した
- □ キャンセル・延期の条件を確認した
- □ 契約前にもらうダンボールの扱いを確認した
- □ 荷物や建物を傷つけた場合の補償を確認した
- □ マンション等の搬入ルールを確認した
このあたりまで確認しておけば、「安く契約できたのに、当日になって想定外の費用が出た」という失敗をかなり避けやすくなります。
引越し料金を安くする方法に関するFAQ

引越し料金は値引き交渉できますか?
業者や日程、予約状況などによっては値引きできる場合があります。
単純に「もっと安くしてください」と頼むより、複数社から同じ条件で見積もりを取り、他社の見積もりを材料に相談した方が話は進めやすいでしょう。
引越しの見積もりは何社くらい取ればいいですか?
2~3社程度でも比較すれば、料金やサービスの違いが見えやすくなります。
多く取りすぎると電話や訪問対応の負担も増えるので、自分がきちんと比較できる範囲で構いません。
引越しの見積もりは無料ですか?
標準引越運送約款では、見積料は請求しないことになっています。
ただし、発送地や到着地の下見に費用がかかる場合は、事前に金額を知らせ、利用者の了解を得たうえで請求される場合があります。
一括見積もりを使うと必ず安くなりますか?
必ず安くなるわけではありません。
一括見積もりサービスのメリットは、複数社を比較しやすくなり、自分の引越し条件での相場を把握しやすくなることです。
料金だけでなく、追加費用、作業内容、補償まで確認して決めましょう。
一番安い引越し業者を選べば大丈夫ですか?
料金だけで決めるのはおすすめしません。
安く見えても、必要な作業がオプション扱いになっていたり、当日に追加料金が発生したりする可能性があります。
最初の見積もり額ではなく、必要な作業を含めた総額で比較することがポイントです。
まとめ|引越し料金は「相見積もり+条件調整+総額確認」で安くする

引越し料金を安くするために、無理な値引き交渉をする必要はありません。
まずは、
- 繁忙期を避けられないか
- 平日や午後便を選べないか
- 荷物や依頼する作業を減らせないか
- 複数社を同じ条件で比較できないか
を確認してみてください。
そのうえで相見積もりを取り、最初に提示された金額ではなく、追加費用まで含めた最終的な総額で判断します。
複数の引越し業者へ1社ずつ問い合わせるのが面倒な人は、一括見積もりサービスを使って候補を集める方法もあります。
引越し業者が決まったら、直前になって慌てないように準備も進めておきましょう。


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