監修・執筆者プロフィール
この記事は、
- 宅地建物取引士
- 管理業務主任者
- 賃貸不動産経営管理士
- FP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士)
の資格を保有する筆者が、不動産・住宅ローン・マンション管理・資産設計の視点から解説しています。

HOMEくん
「先生、『家を建てて後悔した』って話をネットでよく見るんですが、本当にそんなに失敗する人って多いんですか?」

先生
「実は多いよ。でもね、後悔する人には共通点があるんだ。」

HOMEくん
「共通点?」

先生
「そう。でもね、ほとんどの後悔は、契約前に防げる。今回はそれをちょっと紹介しよう。」
この記事では、
実際によくある
家づくりの後悔ランキングTOP20
を紹介しながら、
- なぜ失敗するのか
- 防ぐ方法
- 宅建士としてのアドバイス
まで詳しく解説します。
家づくりで後悔する人はどれくらい?
注文住宅を購入した人への各種アンケートでは、
約7〜8割の人が「何らかの後悔がある」と回答しています。
つまり、後悔しない人のほうが少ないのです。
しかし、ほとんどは事前に知っていれば防げます。

まじですか…。それは絶対に知っておきたいです。一生のマイホーム、人生の買い物で失敗したらすごく悲しいです。
第1位 予算オーバー

HOMEくん
「これ一番多そう…。」

先生
「圧倒的1位だね。家づくりをしている時は、みんな夢見がちで、どんどん理想がふくらむんだ。私が見てきた方もほんとうに多かった。数千万円の買い物だから、30万円のオプションが安いと錯覚してしまうんだよ。あれよあれよとオプションつけて、数百万円プラスなんてあるあるすぎるから気をつけて。」
よくある失敗
✔ オプション追加
✔ 外構工事
✔ 家具・家電
✔ 引っ越し費用
✔ 登記費用
最初に考えていた予算より
300〜500万円増えるケースも珍しくありません。
宅建士コメント
住宅価格だけを見るのではなく、
総予算で考えることが重要です。
基本は、ハウスメーカーで最初に提示された価格よりすごーく上がります。
第2位 住宅ローンを組みすぎた
最初は払えると思っていても、
- 子どもの教育費
- 車
- 物価高
- 金利上昇
で家計が苦しくなるケースがあります。
対策

とくに変動金利を組む方、AIの台頭で現在の職の業界が厳しくなりそうな方は要注意です。それから、「モゲチェック」で現在の最安の金利くらいは調べておきましょう。考えもなしにハウスメーカーが紹介してくれた住宅ローンをそのまま組むなどもったいなすぎます。金利1%の差は、35年ローンでへたしたら1000万円以上の差が出ます。夢のマイホームで、人生を狂わせないように。
返済率だけでなく、将来のライフプランまで考える。
第3位 収納が足りない
住み始めると
「あれ、収納がない…」
は非常に多いです。
特に
- 掃除機
- スーツケース
- 季節家電
の置き場所で困ります。
第4位 コンセント不足
これは住宅業界では超定番。
よくある失敗
- ベッド横
- キッチン
- 洗面所
- 玄関

先生
「住み始めてから一番後悔する設備だね。掃除機を隠す収納には、コンセント設置しておいてくださいね。隠しながら充電できて便利ですよ。それから、EV車とか検討しているなら駐車場のそばにEV車充電用のコンセント、ベランダでバーベキューしたいならそこにもあると便利ですよ。」
第5位 日当たりが悪い
土地だけ見たときは良くても、
数年後に隣へ建物が建つケースもあります。

それから、日当たりが良いということは、直射日光で「まぶしい」「暑い」場合によっては「外から丸見え」ですからね?カーテンや遮熱、防犯面も気にしましょう。
第6位 生活動線が悪い
洗濯
↓
干す
↓
収納
この動線だけで
毎日数分のロスになります。
365日続けば、
かなり大きなストレスです。

間取りができたら一度、朝起きてから夜寝るまでやることのシミュレーションは必須です。平日、休日、子供が大人になってから。さらには、自分だけでなく、家族の活動時間。歯磨きやメイク、髪を乾かす時間が被ると、家族で同線が被ってわちゃわちゃしますよ。これがめちゃストレス。とにかくあらゆるシミュレーション。
第7位 駐車場が狭い
最近の車は大型化しています。
将来ミニバンへ乗り換える可能性まで考えましょう。

運転、車庫入れ、自信ありますか?家族は増えませんか?子供だけでなく、介護が必要になった両親が老後に着るかもしれません。デイサービスの利用はありませんか?デイサービスの車は大きいことが多いですよ?自分は軽自動車派だからと言っても、老後はそうはいきません。
第8位 隣人・近隣環境
実は土地より重要。
昼だけでなく、
夜・休日も確認しましょう。

近所にゴミ屋敷はありませんか?家の前の道路は、まさか私道ではありませんか?私道だとしたら、その持ち主(地主、地権者)は面倒そうな人ではありませんか?あとあと通行料を請求されるようになっても、法外でなければ基本従うことになります。夜間に街灯はありますか?犯罪者にとって有利な地形ではありませんか?暴走族が夜中に走りませんか?近所が年配ばかりだと、町内会の理事などいろいろ任されますよ?断ったらご近所から仲間はずれになる可能性はありますよ?
第9位 外構費用が高かった
意外と忘れがち。
- フェンス
- 門柱
- カーポート
- 植栽
これだけで
100万円以上になることも。

しかも注文住宅だと、外構の提案は最後の最後。内装でオプションを限界の予算まで組んでいると、その後にやってくる外構の打ち合わせで予算不足で何にもできないことも。駐車場のコンクリート、めっちゃ高いですからね?30万とか60万とか。その予算出せなかったら、砂利かそのまま土かがあなたの夢のマイホームの駐車場になります。
第10位 固定資産税を甘く見た
住宅取得後も、
毎年固定資産税がかかります。
住宅ローンだけではありません。

固定資産税の税額は、毎年1月1日時点の所有者に基づいて決定されます。年末になると、やたら不動産を手放したくなる人の気持ちがわかりますね。逆に年末に買うことのリスクもわかりますか?最近では、所有日数で割ってくれることも多いですが、あくまで基本は1月1日の所有者が払う。
第11位 光熱費が高い
断熱性能が低い住宅では、
電気代が毎月数千円違うこともあります。
GX住宅やZEH住宅が注目される理由でもあります。
第12位 メンテナンス費を考えていなかった
- 屋根
- 外壁
- 給湯器
10〜20年後に
まとまった費用が必要です。

目安は10年に1回、100万円程度と覚えておきましょう。さらに、シロアリ対策は、5年に1回くらいで5−10万円くらいです。
第13位 営業担当との相性

先生
「家そのものより担当者で後悔する人も多い。」
- 連絡が遅い
- 説明不足
- 契約を急がせる
こんな担当者は要注意。

ただ、基本、担当者は変わってもらえません。一番最初に担当した方が、最後まであなたの担当者というケースがほぼです。多くのハウスメーカーで、担当営業が大工まで兼任することはないので、家づくり自体に問題が起こることは少ないです(国の機関のチェックも入る)が、話を聞かない営業、オプションを嫌がる営業、さらに多いのは契約書に印鑑を捺した途端に態度が急変する営業です。まあ、これは押すまでわかりませんが。
第14位 比較不足
1社だけ見て契約。
これも典型例です。
最低でも
2〜3社比較がおすすめ。

家づくりは多くの人にとって初めてなのに、どうして1社しか行かないのか。本当に危険すぎます。工法は木造から鉄骨まで、断熱材の種類に厚み、窓の性能に耐震等級、省エネ等級と、住宅の性能はハウスメーカーによってぜーんぜん違います。ぜっったいに比較してください。そして他者と比較検討していることをどうどうと担当者に言ってください。本気になってくれますし、じつは安くしてくれる可能性があります。「タウンライフ」というサービスで相見積もりしてしまうのが簡単でいいです。
第15位 立地選び
今だけでなく10年後20年後を考えること。
- 坂道
- 虫や野生動物の発生
- 老後の買い物
- 車椅子で通れるか
- 水害
- 地震
- 畑が近くにあれば砂埃が舞う
- 公園が近くにあれば子供たちが騒ぐ
- 大きな道路に接していれば便利そうだが、いつでも誰でも不特定多数が家の前を通る
- 電車の音
- 救急車・消防車は通れるか

用途地域なども少し気にしましょう。今はコンビニもスーパーもないけど、いつかは建つだろうと甘い夢を持っていませんか?コンビニもスーパーも、建てられない用途地域には、いくら待っても建ちません。3階建ても、建てられない用途地域には建てられません。リフォームもできません。
第16位 教育環境
学校
通学路
公園
治安
意外と見落とします。
第17位 災害リスク
ハザードマップを見ずに購入。
最近ではかなり重要です。

水害ハザードマップがある場合には、説明することが義務です。しかし、それは「ある場合」にはです。なければ説明義務はありません。市区町村がハザードマップを作成していなければ、それは説明されません。恐ろしい!担当者を信頼しすぎないように。
第18位 設備を付けすぎた
高級オプションを大量追加。
結局使わない設備もあります。

ジェットバス、ウッドデッキ、太陽光パネル、本当に必要ですか?メンテナンス大変ですよ?それより洗濯物を干すベランダやバルコニー狭くないですか?小さなバルコニーは、洗濯物を干すほどに自分の居場所がなくなりストレスを感じます。
第19位 売却しにくい家だった
将来、
- 転勤
- 相続
- 住み替え
も考えておきましょう。

日本の将来は確実に人口減少です。つまり家を買いたいという人口も同じように減るので、需要が下がります。ということは、よほどの都会でもないかぎり将来的には駅周辺に人が集まります。需要が下がると、駅近以外の物件はさらに下がります。あなたの老後は数十年後、そのころ、駅前立地の便利な土地が余っているのに、その土地を欲しいと思う人はいますか?
第20位 相談相手がいなかった

HOMEくん
「これも後悔になるんですか?」

実は一番根本的な原因なんだ。逆に、これが1位でもいいくらいだと思っているほどです。
住宅会社は、自社商品を説明するプロ。一方、比較してくれる人はいません。
だからこそ、私はいつも「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」で、中立の立場で家づくりを教えてくれるサービスだけは利用してねとおすすめしています。
後悔する人の共通点
ランキングを見ると、共通点があります。
それは
「知らないまま契約してしまった」
ということ。
つまり、知識不足ではなく、相談不足なのです。
宅建士として伝えたい3つのポイント
① 家は比較して決める
1社の話だけ聞いて契約しない。本当にやめて。とくに、中立の立場に立てる、できればプロの方に相談して。
② 総予算を見る
建物だけ見ない。安いには理由があるし、高いにも理由がある。
③ 焦って契約しない
営業トークより、家族で話し合う時間が大切です。何度もいいますが、中立の人の話を一度は聞いて。
HOMEくんのまとめ

HOMEくん
「先生、ランキングを見ると設備の話より、お金や比較不足の後悔が多いんですね。」

先生
「その通り。
実は『キッチンをもっと広くすればよかった』よりも、『住宅ローンが苦しい』『比較せずに契約した』という後悔の方が、暮らしへの影響はずっと大きい。」

HOMEくん
「つまり、家づくりは建物だけじゃなくて、進め方が重要なんですね。」

先生
「まさにそこ。後悔する人ほど、契約前に十分な情報を集められていないことが多いんだ。まあ、営業さんにとってそれは一つの戦略なんだけどね。情報を集めるほどに顧客は面倒になる。何も知らずにそうですかと印鑑をおしてくれるのが彼らにとって最高のお客さんなんだ。そして私は、みなさんにはそんな都合のいい顧客にならないで欲しいと思っているよ。」
まとめ
家づくりで後悔しやすいポイントは数多くありますが、多くは契約前の準備で防げます。
今回紹介したランキングの中でも、特に重要なのは次の5つです。
| 後悔しやすいポイント | 防ぐための対策 |
|---|---|
| 予算オーバー | 総予算で資金計画を立てる |
| 住宅ローン | 将来の支出まで考慮する |
| 比較不足 | 2〜3社以上を比較する |
| 立地選び | 将来の資産価値や生活環境も確認する |
| 相談不足 | 中立的な立場のアドバイスも活用する |
家づくりは一生に一度ともいえる大きな買い物です。
設備やデザインだけでなく、「どのように情報を集め、どのような順番で進めるか」が、満足度を大きく左右します。


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