無事に新居が決まりましたら、いよいよ引越しの準備です。
まずは引越し業者を探さなくてはなりません。
「とりあえず有名どころに電話をして見積もりをもらおう」と、早まってはいけません。
同じ距離・荷物量でも、引越し料金は、5万、10万、15万、50万と業者によって違うからです。
加えて、同じ業者でも上手に交渉すれば3万、5万と安くできるのです。
ということで今回は「引越し料金を安くする方法」を紹介していきたいと思います。
引越しのピーク時期を避ける
引越し料金を安くする方法、まずは極力ピーク時期を避けることです。
ピーク時期は値引きをしなくてもお客さんが来るので、引越し業者もあまり値引き交渉に乗ってくれません。
それどころか、むしろ他の時期より高くなる場合もあります。
昨今、人手不足・労働不足ということもあり、特に引越しピーク時期の料金の高騰が話題になっています。1回の引越し料金が100万円超えという事例もありました。
以下は、一年間のざっくりとした引越し業界の混雑状況です。
引越し業界の混雑時期表 (◎=超混雑 ○=混雑 △=やや混雑 ➖=普通) |
||
月 | 混雑状況 | 理由(行事・イベント) |
1月 | ➖ | |
2月 | ○ | 中旬以降混雑(新生活準備を開始する人が徐々に増加) |
3月 | ◎ | 通期ピーク(新生活、人事異動、受験生合格発表) |
4月 | ◎ | 上旬までピーク(新生活、人事異動、受験生合格発表) |
5月 | ➖ | |
6月 | ➖ | |
7月 | ➖ | |
8月 | ➖ | |
9月 | △ | 下旬よりやや混雑(人事異動発令) |
10月 | △ | 上旬までやや混雑(人事異動赴任) |
11月 | ➖ | |
12月 | ➖ |
引越しがピークを迎える時期は、2月の中旬から4月上旬までの期間です。
- 人事異動
- 新生活
- 受験に合格した学生の大移動
- 新社会人
など、たくさんの引越しがこの時期に集中するのです。加えて、土日祝日はさらに混雑します。
引越し業界の需要と供給が逆転し、値引き交渉どころか高いお金を払っても引越しすらできない可能性まで出てきます。
引越し見積もり依頼のベストタイミングを知る
次に、引越し料金の見積もり依頼のベストタイミングを知りましょう。
実は引越しを安くする為に、見積もり依頼を出すタイミングもかなり重要なのです。
あまりに早ければ受付すらしてもらえませんし、遅すぎれば足元をみられて値引き交渉が困難になるからです。
引越し見積もり依頼ベストタイミング | |
2ヶ月前 |
早すぎて見積もり自体を断られる事が多い。 この時期は引越し業者にも余裕があり、通常料金を支払ってくれる顧客探しを優先する。 値引き交渉をしてくる顧客で、わざわざ2ヶ月も先の仕事の予定を埋める必要がない。 |
1ヶ月半〜1ヶ月前 |
引越し業者もそろそろ仕事の予定を埋めておきたいタイミング。 交渉する側も、複数の引越し業者に見積もりを出してもらう余裕があり「比較検討」できる。すなわち、交渉の武器が豊富。 |
2週間前 |
「引越しまで時間がない・焦っているだろう」と、あまり値引き交渉に前向きに応じず時間を稼がれる。 「この場で決めていただけるならこの値段でやります」と、逆に営業トークで押し切られる。 |
1週間前 |
人員や車両を手配できないと断られる事が多い。 引越し業者も、このタイミングで受けられるライバルが少ない事を知っているので値引き交渉にもあまり前向きにならない。 |
上表の通り、引越し料金の見積もり依頼を出すベストタイミングは、業者と顧客の利害が合致する「1ヶ月半〜1ヶ月前」ということになります。
時間帯別の引越し料金を知る
同じ日の引越しでも、引越しをする時間帯によって料金が変わります。
時間帯別の引越し料金 | |
時間帯 | 料金 |
午前便 | 通常 |
午後便 | 比較的安い |
フリー便 | かなり安い |
帰り便 | 激安 |
引っ越し業者は1日の時間帯を大まかに「午前便」「午後便」「フリー便」の3つに分けています。加えて業者にもよりますが「帰り便」という激安プランを設けているところがあります。
やはり一番人気は「午前便」で、需要があるので値段も通常です。午後を荷ほどきや整理整頓に当てられるため、顧客に取ってもメリットが多いです。
「午後便」は、引越し業者が「人員」と「車両」を1日で午前午後の2回転できる可能性が高くなるため、コスト削減につながりやすくなる傾向があります。
「フリー便」とは、引越しの開始時間を「午前」か「午後」か引越し業者にお任せする代わりに、格安で引越しができるプランです。終日予定が空いているなら、値引き方法として選択肢にいれてもいいでしょう。
「帰り便」とは、引っ越しを終えて帰路にあたるトラックに荷物を載せて運搬するプランです。帰り道のトラックの中身を空にして走る無駄を省き、また1日3回転できる可能性が高いため激安になります。ただ、夕方以降になることと、タイミングよく引越しのコースに当てはまっている必要があるなど、条件は厳しくなります。
荷物量を減らす
ありきたりですが、引越しの料金は「距離」と「荷物量」なので、荷物量を減らせば安くなります。
本を10冊捨てる程度では変化がありませんが、新居への引越しの際に思い切った断捨離をするのも料金を抑える方法です。
- 引越し料金が安くなる
- 梱包材コストも削減
- 新居の収納に余裕ができる
など、メリットも多数なのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
インターネットで見積もり依頼
こちらも昨今の常識ですが、インターネットで見積もり依頼をする事で引越しの料金を安くする事ができる業者もあります。
保険も住宅ローンの金利も、人件費や諸経費を押さえられるネット型がお得です。
同じ理由で、ネットで見積もり依頼をした場合は、担当者が自宅まで訪問する交通費や人件費コストを抑えられるため、その分引越し料金が割引になるシステムです。
引越し料金の値引き交渉
引越し料金を大幅に安くするもっとも効果的な方法は、担当者との値引き交渉です。
交渉と言っても、そこまでトーク力や頭の回転が必要なものではありません。
値引き交渉手順
- 数社(3〜4社)に見積もり訪問(できれば同じ日)依頼を出す。
- 当日、最初の1社から見積もりを出してもらう。その際に、あえて「何社か見積もりを出してもらう予定である」ことを伝える。
- 2社目の見積もり金額の方が高かった場合は、1社目の見積もり金額をみせる。
- 3社目の見積もり金額の方が高かった場合は、1社目2社目で安い方の見積もり金額をみせる
- 4社目も同様に行う
基本的にこの方法だけでかなり安くなります。
見積もり担当者の営業トークに注意
注意すべき点は、見積もり担当者もこの作戦を把握しているので「今、ここで決めていただけるなら○万円安くします。」というキラートークを使ってきます。
もちろんその金額で納得したのなら良いのですが、そうでない場合は焦って返事をしないようにしましょう。「どうしても引越しのコストを抑えたいので考えさせてください。」と正直に言いましょう。
引越し料金「底値」の判断材料
料金の交渉も、業者側が赤字になってしまう「底値」になってしまえばそれ以降は時間の無駄です。業者さんの時間もいたずらに費やしてしまい、それ以降はモンスターカスタマーです。
引越し料金の「底値」の判断材料は、営業さんの表情や提案量の激減などからうかがい知る事ができますが、1つの判断材料は「上司に電話で相談」です。
見積もり担当者の権限を超えた「値引き」は、上司判断に委ねられます。つまり、この後に告げられる金額がほぼほぼ底値だと認識して良いでしょう。
余談ですが、この電話で担当者が上司から「そんなもん赤字だろ!無駄な交渉に付き合ってないでさっさと帰ってこい!」と怒鳴られてしまい、これまでの交渉自体無駄になった経験もあります。
ですから、過度な値引き交渉は控えることもお忘れなく。
交渉をスムーズにするポイント
交渉をスムーズにするポイントは、自分が最終的に依頼したいと思っている業者には、最後に見積もり依頼をすることです。
ここまでの最安値の見積り金額を提示し、「この値段でやっていただけるなら即決します!」と、逆に営業をかけます。
好みの業者に最短で最安値で依頼できる、一番おすすめの方法です。
オプション・独自サービスでお得を比較
ある程度まともな引越し業社なら、料金はだいたい同じくらいになるでしょう。
そうなってくると、あとは付加価値でお得な業者を選定することになります。
各業者、差別化を図るために様々なオプションや独自サービスを提供しています。
引越し業社のオプション・独自サービス比較 ※2019年3月現在 | |
引越し業社名 | オプション・独自サービス |
日本通運 | アシスタンス会員(1年間無料)になると、24時間水回りのトラブルや窓ガラスの破損、鍵の開錠などの基本料が無料になる。 |
アート引越しセンター |
引越し後1年以内であれば、配置した家具を一回まで無料で移動してもらえる。 旧居・新居での作業前に、ご近所に粗品をもって挨拶回りをしてくれる。 |
引越し料金をネットで一括見積もり
現在は、たくさんの引越し業者にネットで一括、相見積もりを依頼できるサービスが生まれ、「LIFULL引越し見積もり」などは非常に便利だと人気です。
これまでは「自宅に訪問してもらって担当者と打ち合わせ」でしたので、時間がかかり3〜4社で比較するのが限界でした。
しかし、このサービスを利用すれば「ネットで簡単に何社にも見積もりを依頼して比較できる」のです。
この情報をもとに、さらに自宅で担当者と交渉するのも良いでしょう。いずれにせよ、顧客にとっては良い時代です。
レンタカーを借りて、自分で引越し
最後に、時間と腕力と運転免許証がある方が引越し料金を安くする方法の紹介です。
それは、「レンタカーを借りて、自分で引越し」です。
レンタカー会社にもよりますが、一般的な軽トラックで、1日のレンタル料金は6000円〜7000円ほどです。
友人を集めたり、コツコツ1人で頑張ったりすることで、おそらく最安の引越しができるはずです。
→軽トラックをレンタルできる最寄りのレンタカー会社を一括検索
まとめ|引越し料金を安くする方法
ということで、ここまで引越し料金を安くする方法を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
あまり過度な値引き交渉はおすすめできませんが、業者さんの言いなりは数万円を無駄にするようなものです。
浮いたお金で新居にオシャレなインテリアを購入してみてはいかがでしょうか?
それでは。
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