階段の種類を知れば、間取りの自由度が増します。昇り降りはあたりまえ、階段そのものを自慢のインテリアにしたり、無駄な廊下をカットして部屋を広くしたりすることも可能です。
階段を制するものは間取りを制す
そのくらい重要な設備なのに、マイホームの間取り計画で、なんとなく決まってしまいがちなのが「階段」です。
どちらかといえば、階段下を「収納」にしようか「トイレ」にしようか、階段そのものよりもいかに無駄なく活用するかに着目されがちです。
しかし、いまや階段は種類や機能も増え、家のイメージをがらりと変えるものまであるのです。
今回はそんな軽く見られがちな「階段の種類」に着目して紹介してまいります。これからマイホームやリフォーム計画という方はぜひチェックをしてみてください。
階段の種類
「玄関を開けたら、目の前にまっすぐ伸びた階段。あるいは、玄関をあけて廊下を曲がったら登場。」
いわゆるこれまでの階段は、そんなイメージかと思います。しかし、建築技術の向上やマイホームトレンドの歴史の中で「階段」も進化しました。
- インテリア
- 安全性
- 省スペース
- 緩勾配
など、種類によって機能や用途は様々です。その種類は増え、いまや階段の種類は、
- 直線階段
- かね折れ階段
- 回り階段
- 折り返し階段
- らせん階段
- 箱階段
- 側げた階段
- 力げた階段
- ささら桁階段(シースルー階段)
と豊富になりました。その中でも、形状的に特徴が分かれる階段に分類すると、
- 直線階段
- 折り返し階段
- ささら桁階段(シースルー階段)
- らせん階段
の4つです。
それではそれぞれの特徴を確認していきましょう。
直線階段の特徴
- 省スペース
- 階段下を活用しやすい
- 間取りの自由度が低い
- 転倒の際のリスクが高い
直線階段はもっともポピュラーなタイプで、その名の通りまっすぐに伸びた階段です。途中で折り返したりすることもないので、階段の床面積が少なくて済みます。
まっすぐに伸びているので階段下活用の自由度は上がる一方で、昇る方向が限定されるため間取りの自由度は下がります。
また、万が一の転倒では途中で止まらず一番下まで落ちるリスクがあります。回避策として途中に踊り場を設けるという手はありますが、当然その分だけ階段に使う床面積は増えます。
折り返し階段の特徴
- 間取りの自由度が高い
- アレンジが豊富
- ややスペースをとる
折り返し階段もその名の通り、階段を中腹で折り返した階段です。吹き抜けを採用したリビングに取り入れたり、折り返す分だけコンパクトになるので、建物の角にまとめたりと、間取りの自由度が上がります。折り返す角度も選択できるので、面白みのある家を演出することもできます。
直線階段のような落下時のリスクは軽減されますし、途中に踊り場を設けて休憩スペースにしたり、さらに広げてステップフロアとして遊び心を設けたり家事スペースにすることもできます。
ささら桁階段(シースルー階段)の特徴
ささら桁階段は、階段上にギザギザに刻まれた中桁に段板(踏み板)を乗せた階段です。写真をご覧いただいた方がわかりやすいと思います。
- デザイン性が高い
- 開放感がある
- 強度は高くない
- 昇降時に人目が気になる
階段の蹴上と呼ばれる部分がなく、正面や対面から見ると階段の向こうが透けて見えることからシースルー階段とも呼ばれています。
最近では、家族のコミュニケーションを目的に、玄関横ではなくあえてリビングに階段を設ける間取りが人気です。ただ、リビングの広さを確保できない場合、通常の階段ですと圧迫感がでるのですが、このシースルー階段ならば開放感を確保しつつ設置できます。また、最近では手すりや踏み板の種類やカラーなども豊富になり、デザイン性の高い階段でリビングのインテリアにもなります。
一方、他の階段に比べて強度は劣る点、良くも悪くもシースルーなので昇降時に人目が気になるのが難点です。
らせん階段の特徴
らせん階段は、軸を中心に回り、らせん状に昇降するタイプの階段です。
- デザイン性が高い
- ロフトへの階段に向いている
- 昇降しにくい
- 昇降時人目が気になる
らせん階段の一番の特徴はそのデザインです。家にらせん階段があれば、ゲストの目を引くこと間違いなしの自慢のポイントになるでしょう。
昇降の機能だけでなく、インテリアの要素が一番高いのがこのらせん階段ですが、肝心の昇降のしやすさは難ありです。
また、シースルー階段同様のデメリットも残りますので、採用する際はよく検討しましょう。
参考までに、らせん階段をにおすすめなのは「ロフトへの階段」です。
一般的に上の階ほど床面積は狭くなり、階段に配分できる面積も狭くなります。しかし、らせん階段ならコンパクトなスペースで高い位置まで行くことができます。
昇降のしづらいらせん階段を、日常使いの場所に設置すると大変ですが、ロフトへの階段など使用頻度の低い場所、省スペースの場所でも設置できるのでおすすめです。
階段を制するものは間取りづくりを制する
たかが階段、されど階段、選ぶ種類によっては
- 安全性の確保
- デザイン性
- 省スペース
- 間取りの自由度
など、さまざまなメリットやデメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
階段の入り口(下の階)と出口(上の階)を自由に選べれば、ムダな廊下に床面積を取られる必要もなくなります。
省スペースな階段を採用すれば、間取りの自由度は飛躍的にアップします。
そうなんです。階段を制するものは間取りづくりを制するのです。
これから間取り決め、マイホーム計画序盤、あるいはリフォーム
私はこんなにたくさんの階段があることを知らず「玄関横に普通の階段」というありきたりなことをしてしまいました。
皆さんは後悔しないように、さまざまな間取りプランを出してもらってください。
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それでは。
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