「住宅ローンの審査って、何を見られるの?」
家を購入するとき、多くの人が最も不安に感じるのが住宅ローン審査です。
「年収が高ければ通る?」
「転職したばかりだけど大丈夫?」
「カードローンがあると不利?」
など、疑問は尽きません。

HOMEくん
「先生、銀行って結局どこを見て審査しているんですか?」

先生
「年収だけじゃないよ。なかなか奥が深くてね、実はさまざまな項目を総合的に見て判断しているんだ。」
この記事では、FP2級・宅建士の視点から、住宅ローン審査で銀行が重視する10項目をわかりやすく解説します。
結論|年収だけでは審査は決まらない
住宅ローン審査では、年収だけでなく、
- 返済能力
- 信用情報
- 勤務状況
- 健康状態
- 物件の価値
などを総合的に判断します。
つまり、「年収が高い=必ず通る」「年収が低い=必ず落ちる」というわけではありません。
次の項目から詳しく見ていきましょう。
① 年収
最も基本となる項目です。
銀行は、借入希望額に対して十分な返済能力があるかを確認します。
例えば、
- 年収400万円
- 年収600万円
- 年収800万円
では、借りられる金額の目安が変わります。
ただし、重要なのは年収そのものよりも、借入額とのバランスです。

HOMEくん
「年収だけ高くても借りすぎはダメなんですね。」

先生
「そのとおり。返済負担率も重要なんだ。」
② 返済負担率(返済比率)
返済負担率とは、
年収に対して住宅ローン返済額が占める割合です。
一般的には、
- 20~25%程度:余裕がある
- 25~35%程度:一般的
- 35%超:慎重に審査される傾向
といわれています。
銀行ごとに基準は異なりますが、返済負担率は重要なチェックポイントです。
③ 勤務先・雇用形態
銀行は勤務先の安定性も確認します。
例えば、
- 正社員
- 公務員
- 上場企業勤務
などは安定した収入が期待されやすい一方、
- 個人事業主
- フリーランス
- 契約社員
は収入の推移などをより詳しく確認される場合があります。
芸能人やYouTuberさんがよく審査で苦しんだという話をしていますね。
ただし、個人事業主だから必ず不利というわけではありません。
④ 勤続年数

HOMEくん
「転職したばかりなんですが、大丈夫でしょうか?」

先生
「金融機関によって基準は違うけれど、勤続年数は見られる項目の一つだよ。」
一般的には、
- 1年以上
- 2~3年以上
あると安心材料になることが多いです。
ただし、近年は転職市場の変化を踏まえ、勤続年数だけで判断しない銀行も増えています。
⑤ 他社借入
住宅ローン以外の借入も確認されます。
例えば、
- 自動車ローン
- 教育ローン
- カードローン
- リボ払い
などです。
他社借入が多いと返済負担率が上がるため、審査へ影響することがあります。
⑥ 信用情報
銀行は信用情報機関を通じて、
- 延滞履歴
- 債務整理
- クレジットカードの支払い状況
などを確認します。
過去に長期延滞がある場合は、審査に影響する可能性があります。
一方で、毎月きちんと返済している実績はプラス評価につながることもあります。
⑦ 健康状態(団体信用生命保険)
住宅ローンでは、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」への加入が条件です。
そのため、
- 持病
- 入院歴
- 治療中の病気
などについて告知を求められることがあります。
最近では、持病がある方向けの「ワイド団信」を取り扱う金融機関もあります。
⑧ 頭金(自己資金)
頭金が多いほど借入額が減り、銀行にとってもリスクが小さくなります。
ただし、最近は頭金ゼロで利用できる住宅ローンもあります。

先生
「頭金を入れすぎて生活資金が不足するのも避けたいところだね。」
FPの見解からすると、住宅ローンは頭金もできるだけ少なくし、借りるだけ借りる。そして、手元に残った資金は、一定期間の生活資金などを除いてNISAでオルカンやSP500に投資で回して増やすという手を紹介しています。
住宅ローンは比較的金利が安く、投資で増える年利の方が高いため、じつはその方がお金が増えるという逆転現象がおこるからです。ただ、投資はあくまで自己責任。コロナショックやリーマンショックのようなことがあれば大きく減る可能性もあるため、よく検討しましょう。
⑨ 購入する物件
銀行は申込者だけでなく、物件も確認します。
例えば、
- 新築か中古か
- 建物の築年数
- 担保評価
- エリア
などです。
物件の資産価値によっては、希望額どおり借りられない場合もあります。
⑩ 年齢
完済時の年齢も重要です。
多くの金融機関では、
完済時80歳前後まで
という条件があります。
例えば、
50歳で35年ローンを組む場合は、金融機関ごとに条件が異なります。
審査に落ちやすい人の特徴

HOMEくん
「どんな人が審査で苦戦しやすいんですか?」

先生
「次のようなケースは慎重に審査されることがあるよ。」
- 借入額が年収に対して大きすぎる
- 勤続年数が極端に短い
- 他社借入が多い
- クレジットカードの支払い遅延がある
- 団信に加入できない健康状態である
これらに当てはまる場合でも、金融機関によって判断基準は異なるため、一概に否決されるとは限りません。
審査通過率を上げる5つのポイント
① 借入希望額を見直す
無理のない借入額を設定することが重要です。
② 他社借入を整理する
カードローンなどは可能な範囲で減らしておくと、返済負担率の改善につながります。
③ 信用情報を大切にする
クレジットカードや各種ローンの支払いは、遅れないようにしましょう。
④ 頭金や自己資金を準備する
借入額を抑えられるだけでなく、資金計画の安定性も示せます。
⑤ 複数の金融機関を比較する
銀行によって審査基準や金利、団信の内容は異なります。
一社だけで判断せず、「モゲチェック」などのサービスで自分に合った金融機関を比較することが大切です。

FP2級・宅建士としてのアドバイス
住宅ローン審査について相談を受ける中で感じるのは、「年収だけを気にしている人」が非常に多いことです。
しかし実際には、
- 返済負担率
- 信用情報
- 他社借入
- 家計全体のバランス
など、複数の要素が総合的に評価されます。
また、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は異なります。
住宅購入後も安心して暮らしていくためには、家計全体を見据えた資金計画を立てることが何より重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 年収が低いと住宅ローンは組めませんか?
年収だけで決まるわけではありません。借入額や返済負担率、他社借入なども含めて総合的に判断されます。
Q. 転職したばかりでも審査に通りますか?
金融機関によって基準は異なります。勤続年数だけでなく、業種や収入状況なども考慮されます。
Q. カードローンがあると住宅ローンは難しいですか?
借入額や返済状況によります。返済負担率に影響するため、事前に整理できるものは整理しておくと安心です。
Q. 一度審査に落ちたら、もう住宅ローンは組めませんか?
いいえ。金融機関ごとに審査基準は異なります。状況を見直したうえで、別の金融機関で承認されるケースもあります。
まとめ
住宅ローン審査では、年収だけでなく、
- 年収と返済負担率
- 勤務先・勤続年数
- 他社借入
- 信用情報
- 健康状態
- 頭金
- 物件の価値
- 年齢
など、さまざまな項目が総合的に確認されます。
大切なのは、「借りられるか」だけでなく、「無理なく返済できるか」という視点です。
住宅ローンは人生で最も大きな借入になることも少なくありません。複数の金融機関を比較し、自分の状況に合った住宅ローンを選ぶことが、後悔しない家づくりへの第一歩になります。



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