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木質繊維断熱材とは?メリット・デメリット|グラスウールとの違いや夏の暑さ対策も解説

自然素材を使った家づくりや断熱材について調べていると、「木質繊維ボード」「木質繊維断熱材」という言葉を見かけることがあります。

木質繊維断熱材は、木材を細かな繊維状にして作られる断熱材です。住宅に必要な断熱性能を持ちながら、熱を蓄える性質や吸放湿性、吸音性など、木質系ならではの特徴があります。

一方で、「グラスウールより暖かい?」「湿気やカビは大丈夫?」「木だから燃えやすい?」「価格が高いのでは?」と気になる人もいるでしょう。

この記事では、木質繊維断熱材のメリット・デメリットから断熱性能、夏の暑さ対策、湿気や結露、他の断熱材との違いまで、家を建てる人が判断しやすいように解説します。

HOMEくん
HOMEくん

木質繊維ボードって、木の板をそのまま断熱材にしているんですか?

先生
先生

木を細かな繊維にして、板状やマット状などに加工したものだよ。ただ、「木質繊維ボード」という名前の建材がすべて同じ断熱材ではないから、まずそこから整理しよう。

HOMEくん
HOMEくん

それにしても「家づくりの用語」って難しい。

先生
先生

まあ、専門用語が多いですからね〜。

HOMEくん
HOMEくん

こういうの、初心者にも分かりやすく教えてくれるサービスないんですか?

先生
先生

あ〜、それなら「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」ですね。

HOMEくん
HOMEくん

え?あるの?

先生
先生

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HOMEくん
HOMEくん

先生、それ早く言ってよ〜。

木質繊維断熱材とは?木質繊維ボードとの違い

木質繊維断熱材は、木材を繊維状にほぐし、板状やマット状などに成形した断熱材です。

建築用断熱材の規格では、木質繊維断熱材はグラスウールやロックウール、発泡プラスチック系断熱材などと同じく、住宅の断熱に使われる材料の一つとして位置付けられています。

ここで注意したいのが、「木質繊維ボード」という言葉です。

木質繊維から作られる板状製品には、断熱を主目的とするものだけでなく、下地材や防風材などとして使用される繊維板もあります。

名称 主な考え方
木質繊維断熱材 住宅の断熱を目的として使用する木質繊維系の断熱材
板状の木質繊維断熱材 木質繊維断熱材をボード状に成形した製品
インシュレーションボード・シージングボードなど 木質繊維から作られる繊維板。製品によって用途や断熱性能が異なる

つまり、木質繊維でできたボードなら、すべて同じ断熱性能というわけではありません。

注文住宅で採用を検討するときは、「木質繊維ボードを使っています」という説明だけでなく、実際の商品名や用途、熱伝導率、施工する厚さまで確認すると違いが分かりやすくなります。

木質繊維断熱材のメリット・デメリット

木質繊維断熱材の特徴を先にまとめると、次のようになります。

メリット デメリット・注意点
住宅用断熱材として十分な断熱性能がある 熱伝導率だけなら、さらに高性能な断熱材もある
熱を蓄える能力が比較的大きい 一般的な断熱材より高額になる場合がある
吸放湿性・透湿性を持つ製品がある 水濡れや結露対策は必要
吸音性がある 採用実績や施工業者が限られる場合がある
木材を原料としている 防火・防蟻性能は製品や構造ごとの確認が必要

木質繊維断熱材は、単純に「熱伝導率が最も小さい断熱材」というより、冬の断熱だけでなく、夏の暑さや湿気、音まで含めて考えたい人が比較したい材料です。

木質繊維断熱材の断熱性能は?

断熱材の性能を比較するときによく使われるのが「熱伝導率」です。

熱伝導率は、材料がどれくらい熱を伝えやすいかを示す数値で、小さいほど熱を伝えにくいことを意味します。

木質繊維断熱材には、熱伝導率0.036~0.038W/(m・K)程度の製品があります。

確認する項目 ポイント
熱伝導率 小さいほど熱を伝えにくい
施工厚 同じ材料でも厚く施工するほど熱抵抗は大きくなる
施工部位 壁・屋根・天井など、どこに使うかを確認する
UA値 窓なども含めた住宅全体の断熱性能を見る指標

同じ木質繊維断熱材でも、製品や施工する厚さが違えば断熱性能は変わります。

住宅会社を比較するときは、材料名だけでなく、商品名・施工厚・UA値までセットで確認すると判断しやすくなります。

木質繊維断熱材は夏の暑さに強い?蓄熱性にも注目

木質繊維断熱材を比較するとき、熱伝導率とあわせて見ておきたいのが「熱を蓄える能力」です。

木質繊維断熱材の製品には、比熱が2,100J/(kg・K)程度とされるものがあります。

比熱とは、簡単にいえば「材料の温度を1℃上げるためにどれくらいの熱が必要か」を表す数値です。比熱が大きい材料ほど、熱を受けても温度が急激に変化しにくくなります。

特に夏は、日射で熱くなった屋根から室内へ熱が伝わってきます。

木質繊維断熱材は熱を蓄える能力が比較的大きいため、外から入ってきた熱が室内側へ伝わるまでの時間を遅らせる働きが期待できます。

HOMEくん
HOMEくん

熱伝導率だけを見ていると分からない特徴なんですね。

先生
先生

そうだね。屋根や最上階の暑さが気になるなら、「熱を通しにくいか」だけでなく「熱をどれくらい蓄えられるか」も比較材料になるよ。

もちろん、木質繊維断熱材を使えば夏にエアコンが不要になるわけではありません。屋根の日射対策や窓、換気、気密性なども住み心地に影響します。

木質繊維断熱材は湿気に強い?調湿性と結露の関係

木質繊維断熱材には、水蒸気を吸収したり放出したりする性質があります。

このため「調湿できる断熱材」と紹介されることがありますが、木質繊維断熱材だけで室内の湿度を一定にできるわけではありません。

室内の湿度は、換気、冷暖房、気密性、室内干しや入浴など生活で発生する水蒸気にも左右されます。

また、吸放湿できることと、「雨水などで大量に濡れても問題ない」ことは別です。

調湿性があっても結露対策は必要

壁の内部に水蒸気が入り、温度の低い部分で水になると「壁体内結露」が起こることがあります。

木質繊維断熱材を使う場合も、防湿層や気密層、透湿防水シート、通気層などを含めた壁全体の設計が重要です。

住宅会社には、「木質繊維だから調湿するので大丈夫です」だけでなく、防湿・気密・通気をどのように考えているのかまで確認すると安心です。

木質繊維断熱材とグラスウール・セルロースファイバーの違い

木質繊維断熱材を検討するとき、比較されやすいのがグラスウールとセルロースファイバーです。

比較項目 木質繊維断熱材 グラスウール セルロースファイバー
主な原料 木材・木質繊維 ガラス 新聞紙などの木質繊維
主な形状・施工 ボード・マット・吹込みなど マット・ボード・吹込みなど 主に吹込み・吹付け
断熱性能 製品による 製品による 製品・施工密度による
蓄熱性 特徴の一つ 木質繊維断熱材ほど蓄熱性を特徴とする材料ではない 比較的大きい
吸放湿性 あり 材料自体の調湿性を主目的とはしない あり
流通・施工実績 住宅会社によって差がある 多い 専門施工業者を利用することが多い

どれか一つが、すべての住宅で優れているわけではありません。

グラスウールは流通量が多く、住宅会社の標準仕様になっているケースも多いため、追加費用を抑えやすいことがあります。

セルロースファイバーは木質系の繊維を吹き込むため、複雑な部分にも充填しやすい一方、施工密度など施工品質の確認が重要です。

木質繊維断熱材は、断熱性に加えて蓄熱性や吸放湿性まで重視したい場合に比較候補になります。

木質繊維断熱材は燃える?防火性は製品と壁構成で確認

木を原料としているため、「火事になったらすぐ燃えるのでは?」と不安になる人もいるでしょう。

木質繊維断熱材には、難燃性を持たせるための処理がされた製品があります。

ただし、「木質繊維断熱材だから耐火性が高い」と一律にはいえません。

住宅の防火性能は、断熱材単体だけでなく、石膏ボードや外壁材などを含めた壁・屋根全体の構成で評価される場合があります。

準耐火建築物や防火地域・準防火地域など、防火性能が重要になる住宅では、採用する製品と壁構成が必要な基準や認定に適合しているかを住宅会社へ確認しましょう。

木質繊維断熱材はカビ・シロアリ・水濡れに弱い?

木質系の材料と聞くと、カビやシロアリも気になるところです。

カビ

木質繊維断熱材だから必ずカビが発生するわけではありません。

ただし、雨漏りや結露によって長期間湿った状態が続くことは、木質系断熱材に限らず建物にとって好ましくありません。

断熱材だけでなく、雨仕舞、防水、防湿、通気まで含めて対策します。

シロアリ

木質繊維を原料としているからといって、「必ずシロアリに食べられる」「絶対に食べられない」と一括りにはできません。

製品によって添加されている成分や仕様が異なるため、メーカーの防蟻・防虫に関する資料を確認しましょう。

住宅では断熱材だけでなく、基礎や土台などを含めた建物全体の防蟻計画も重要です。

水濡れ

木質繊維断熱材の吸放湿性は、雨水などで大量に濡れることを想定した性能ではありません。

施工中も濡らさない管理が必要になるため、住宅会社が木質繊維断熱材の保管・施工に慣れているかも確認しておきたいポイントです。

木質繊維断熱材の施工事例・実務者からの評価

木質繊維断熱材は、グラスウールなどに比べると国内での採用例が限られているため、一般ユーザーによる口コミを大量に比較できる素材ではありません。

一方、木質繊維断熱材を採用した施工事例や、実際に扱う建築実務者からは、主に次のような点が評価されています。

  • 夏の暑さ対策として蓄熱性に注目している
  • 木質系素材が持つ吸放湿性を評価している
  • 吸音性を住宅の音対策に活用している
  • 自然素材を使った住宅との相性を評価している

特に、熱伝導率だけでは分かりにくい蓄熱性や、湿気の扱いやすさを木質繊維断熱材の特徴として評価する実務者がいます。

ただし、施工会社やメーカー、販売会社が公開している事例も多いため、これらの評価だけで採用を決めるのではなく、自分が依頼する住宅会社での施工実績や実際の仕様も確認しましょう。

先生
先生

口コミの数だけで判断するより、住宅会社に「木質繊維断熱材を使った家を見られますか?」と聞いてみるのもいいね。

木質繊維断熱材の価格は高い?

木質繊維断熱材は、一般的なグラスウールなどと比較すると、材料費や施工費が高くなる場合があります。

ただし、製品の種類や厚さ、輸送費、施工範囲、住宅会社の仕入れ条件などによって差が大きいため、「1㎡あたり○円」と一律の価格で判断するのはおすすめできません。

注文住宅では、次の項目を比較すると分かりやすくなります。

  • 標準仕様の断熱材は何か
  • 木質繊維断熱材へ変更すると総額でいくら追加になるか
  • 断熱材の厚さは変わるか
  • 壁だけか、屋根・天井まで採用するのか
  • UA値はどの程度変わるか
  • 追加費用に施工費や関連部材まで含まれているか

例えば「木質繊維断熱材へ変更すると50万円追加」と言われても、断熱材だけが変わる場合と、屋根・壁の仕様や気密・防湿部材まで変更される場合では意味が違います。

宅建士・FP視点|採用前に仕様と追加費用を確認しよう

木質繊維断熱材は、住宅会社によって標準仕様・オプション・対応不可など扱いが異なります。

宅建士視点|「木質繊維断熱材」だけでなく仕様書を確認する

契約前には、「木質繊維断熱材を使います」という口頭説明だけで終わらせず、仕様書や見積書でも内容を確認しておきましょう。

確認したいのは、少なくとも次の項目です。

  • メーカー・商品名
  • 施工する部位
  • 施工厚
  • 熱伝導率
  • 防湿・気密の方法
  • 防火上の仕様
  • 追加費用

特に標準仕様から変更する場合は、変更内容と金額を書面に残しておくと、「思っていた仕様と違った」という行き違いを防ぎやすくなります。

FP視点|「高いか」ではなく、差額で何が変わるかを見る

木質繊維断熱材は、「自然素材だから」「光熱費が下がりそうだから」という理由だけで大きな追加費用をかければよいとは限りません。

例えば標準仕様より50万円高くなるなら、その50万円によって断熱性能や屋根の暑さ対策、施工範囲がどこまで変わるのかを確認しましょう。

同じ50万円を使う場合でも、住宅によっては断熱材を変更するより、窓の性能を上げたほうが効果を感じやすいこともあります。

現在の標準仕様を確認し、断熱材・窓・気密・空調などのどこに予算を配分するのが自分の家に合うのかを考えることが重要です。

木質繊維断熱材が向いている人・他の断熱材も比較したい人

木質繊維断熱材が向いている人 他の断熱材も比較したい人
冬の断熱だけでなく夏の暑さ対策も重視したい 初期費用をできるだけ抑えたい
蓄熱性や吸放湿性にも関心がある 熱伝導率の低さを最優先したい
木質系・自然素材を取り入れたい 住宅会社の標準仕様から変更したくない
施工実績のある住宅会社を選べる 採用予定の会社に施工実績がほとんどない

木質繊維断熱材そのものの性能だけでなく、住宅会社がその材料の扱いに慣れているかも確認して選びましょう。

木質繊維断熱材についてよくある質問

木質繊維ボードと木質繊維断熱材は同じですか?

必ずしも同じではありません。

木質繊維から作られるボードには、断熱を主目的とする製品のほか、下地材や防風材として使用される繊維板もあります。

住宅の断熱材として比較するときは、商品名・用途・熱伝導率を確認してください。

木質繊維断熱材はグラスウールより暖かいですか?

材料名だけでは決められません。

断熱性能は、製品の熱伝導率や施工厚、住宅全体の仕様によって変わります。

木質繊維断熱材は蓄熱性にも特徴があるため、冬の断熱性能だけでなく夏の暑さ対策まで含めて比較すると違いが分かりやすくなります。

木質繊維断熱材は何年もちますか?

「必ず○年で交換する」という一律の耐用年数で考える材料ではありません。

適切に施工され、雨漏りや結露などによる水分の影響を受けない状態を保つことが重要です。

通常は壁の中に施工した断熱材を定期的に取り出してメンテナンスするのではなく、住宅全体で雨漏りや結露を防ぐ維持管理を行います。

まとめ|木質繊維断熱材は冬の断熱だけでなく夏の暑さまで考えたい人の選択肢

木質繊維断熱材は、木材の繊維を利用した住宅用断熱材です。

住宅に必要な断熱性能に加え、熱を蓄える性質、吸放湿性、吸音性などを持つことが特徴です。

特に、屋根から入ってくる夏の熱を抑えたい人や、木質系素材を生かした家づくりを希望する人にとっては、比較する価値があります。

一方で、価格や施工実績、防火性能、水濡れへの対策など、確認しておきたい点もあります。

採用を検討するときは、商品名・施工厚・UA値・防湿方法・追加費用・住宅会社の施工経験まで確認しましょう。

グラスウールやセルロースファイバー、発泡系断熱材なども含め、自分の住宅で重視する性能と予算に合った断熱仕様を選ぶことが大切です。

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この記事を書いた人

名前:早坂

プロフィール:不動産のプロである現役の宅地建物取引士(令和6年11月26日合格・令和7年5月7日宅地建物取引士資格登録あり)。また

  • マンション管理業協会 管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 国家資格ファイナンシャル・プランニング技能士2級
  • ファイナンシャル・プランニング(資産設計提案業務・生保顧客資産相談業務)
  • 日本商工会議所主催 簿記検定2級

など、その他の不動産に関連する国家資格も多数保有するだけでなく、FPや簿記などお金や企業経営、財務分析の知識も活用しながら、わかりやすく、公平かつ正確な情報の提供に努めています。

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