「耐震」と「免震」について、以下のニュースがながれてきました。
免震化で損傷なし 耐震化で損傷
5日は、震度6強を観測した七尾市の恵寿総合病院を訪ねた。入院患者の転院を余儀なくされた病院もあったが、ここでは、地下に揺れを吸収するゴムを設置した免震構造の本館に損傷がなく、医療の提供を継続できた。隣の棟は多くの損傷が目に入り、差は歴然だった。 神野正博理事長によると、他の病棟も耐震化はしていたが、天井がはがれ、物も散乱したため入院患者を本館に移した。同病院では、本館の新築を検討していた11年に東日本大震災があり、免震化を決断した。この地震でも棚の上の物すら落ちなかったという。神野理事長は「免震化して良かったと心から思うが、高額なため病院が自力で進めるのは相当難しい」と話す。 耐震化では揺れを免れることはなく、福和さんは「揺れで設備が壊れたら診療はできない。病院は揺れない建物にすることが重要」と訴える。愛知県によると、県内の病院の免震化率は14%。国は免震化に特化した補助制度は設けていないが、福和さんは「甚大な被害が想定される南海トラフ地震に備え、免震化への補助を用意すべきだ」と提言する。出典:読売新聞オンライン
免震構造と耐震構造の違いと免震の必要性
免震構造と耐震構造の建物が地震によってどのように異なる影響を受けるかを示しています。具体的には、免震構造を採用した本館は地震による損傷がなく、医療の提供を継続できた一方で、耐震化されていた隣の棟は天井がはがれたり、物が散乱するなど多くの損傷を受けました。
このニュースから読み取れるポイントは以下の通りです。
- 免震構造の効果: 地震の揺れを吸収することで、建物に損傷が生じるのを防ぎ、建物内の人々や設備を守ることができる。
- 耐震構造との違い: 耐震構造は建物が倒壊することを防ぐことに重点を置いているが、免震構造は揺れ自体を吸収・減少させるため、建物や内部の安全性がより高まる。
- 費用の問題: 免震構造は高額な投資が必要であり、特に公共施設や医療施設などでの自力での導入は費用面での課題がある。
- 補助制度の必要性: 甚大な被害が予想される地震に備え、免震構造への移行を促進するための政府による補助制度の設置が求められている。
このニュースは、地震によるリスクを軽減するための建築技術の進化と、それを実現するための経済的・政策的な支援の重要性を強調しています。免震構造がもたらす利益を考えると、特に地震のリスクが高い地域での病院や学校などの公共施設におけるそのような技術の導入を支援することが、社会全体の安全と福祉を高めるために非常に重要であることを示唆しています。
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